仲間と感動分かち合い 札幌有明小 全校お泊り会 炊事やキャンプファイア
(札幌市 2023-09-19付)

有明小全校お泊り会

 札幌市立有明小学校(松田慎一郎校長)は7日から2日間、同校で全校お泊まり会を実施した。全校児童93人は仲間と共に野外炊事やキャンプファイア活動に挑戦。非日常体験の中で感動や喜びを分かち合った。

 全校お泊まり会は、豊かな自然環境と異学年交流の魅力を生かした恒例行事。

 児童たちが親元を離れて様々な活動を通して、自らの新たな一面を発見し、仲間との絆を深めることと、集団における個人の役割を果たすことで集団をより良くしようという心を育てることを目的としている。

 コロナ禍は日帰りでの実施にとどまっていた。宿泊を伴った実施は、実に3年ぶり。

 この日までに、教職員は事前研修を通じて安全・安心な運営について確認。保護者に対しては文書による周知と理解を呼びかけた。児童たちは複数回に分け、必要な道具を持参するなど、万全な状態で実施に至った。

 初日は、たてわり活動から開始した。6年生が自ら企画した「有明の自然を楽しむ」をテーマとする自主選択活動を下級生にプレゼンテーション。1~5年生は、火起こしやブランコ作りなどの活動から自分の興味・関心のあるものを選択し、取り組んだ。

 各たてわりグループの3年生を中心とした鬼ごっこやドッジボールなど体を動かす運動のあと、5年生が野外炊事のカレーライス作りについて説明と役割分担を行った。

 ジャガイモ、ニンジン、タマネギは、学年ごとに作物を育てる活動「アカゲラタイム」を通じて成長したものを使用。5月に種をまき、この日の2、3日前に収穫した。防災炊事と食育を兼ねた取組となっている。

 夕食後は、キャンプファイア。各学年の代表児童がたいまつを介して松田校長から火を受け取り、井桁に着火した。全員でキャンプファイアを囲んで、火が勢いを失わないように「燃えろよ燃えろ」を合唱。4年生が主体となって「真似してねゲーム」をはじめとしたアクティビティーに臨んだ。

 夜は、5年生による学校内外の探検「ナイトハイク」を体験。普段は見ることのない学校の姿を目の当たりにした。

 2日目は朝食に、牛乳パックを使用して、ホットドッグを調理した。背割りのパンにソーセージとレタスを入れたあと、アルミホイルで包み、牛乳パックに入れて加熱すると、すぐに完成した。児童たちは出来立てのホットドッグにケチャップをかけて、口いっぱいに頬張った。

 1泊2日の非日常体験を経て、児童からは「野外炊事では、やり方を教えるのではなく、みんなが考えられるような声かけができた」「キャンプファイアでは、4年生が盛り上げていて他の学年も本気で踊れて楽しかった」と感想が寄せられた。

 担当の鎌田誠也教諭は、一人ひとりが主人公を目指す学校目標を踏まえ「それぞれがグループのために活動することで、相互に感謝の気持ちを持つ様子が見られた」と話した。また「今後も有明小学校の心づくりの源流である“たてわりの絆”を守っていきたい」と展望を述べた。 

(札幌市 2023-09-19付)

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