道東ブラッシュアップセミナー　今日的課題解決へ研鑚　道教委・大鐘委員ら招き討論等

（関係団体 2023-10-02付）

道東ブラッシュアップセミナー

　【網走発】道高校教頭・副校長会道東地区主催、オホーツク支部主管の道東ブラッシュアップセミナーが９月２３日、北見市民会館で開かれた。教育の今日的な課題に係る講義や研究協議を通じ、教頭・副校長の資質・能力の向上を目指した。

　セミナーは、参加者相互の情報交換や交流等によって教頭・副校長間の親睦を図るとともに、今後の教頭間連携に必要となる関係の構築を図ることを目的としている。ことしで３年目で、オホーツク支部では初の開催となる。十勝・オホーツク・釧根支部の教頭・副校長会会員や道東の教育局の高校教育指導班主査、主任指導主事ら４９人が参加。道高校長協会十勝・オホーツク・釧根の各支部後援で開催した。

　はじめに、当番校の北見北斗高校（平野道雄校長）の中西正志副校長があいさつ。本年度オホーツク支部の中で３つのキーワード「教員育成指標」「新たな研修制度」「ウェルビーイング」をもとに取組を行っていることを示した上で「主催者だけではなく皆さんも参考にしていただければ」とし「終わった時に参加して良かったと思ってもらいたい」と話した。

　つぎに、道教委委員の大鐘秀峰氏が「“地域における学校”から“学校における地域”へ」と題して講演。

　このあと、大鐘氏、平野校長、留辺蘂高校の須藤智昭教頭がシンポジウム「教員の育成について～教員育成指標」を行った。コーディネーターの中西副校長は教育現場を取り巻く環境の問題点について、教員・管理職・教育局指導主事のなり手不足を挙げ「教員の質の低下を防ぐために、教員の育成をどの段階でどのようなことをすれば良いか、きょう集まった皆さんでヒントが得られるような場になれば」とシンポジウムが充実したものになることに期待を寄せた。

　大鐘氏は「養成段階における教職課程経営」と題して発表。大学で教職を取るために必要な単位が多く、学生の負担になっていることを説明。履修形式の柔軟化等や学校体験活動の積極的な活用など、理論と実践の往還を重視した教職課程の転換を提案した。

　平野校長は、一教員を育てる際「業務と並行して研修していくことが最も効果を感じる」とした上で「それを推進できるのは管理職で、だからこそ管理職研修の充実が重要」と話した。

　須藤教頭の発表のあと、働き方改革や安全教育・防災教育などの推進について、グループに分かれて各校の実践や成功事例など情報交換を行った。

(関係団体 2023-10-02付)