道東ブロック社会教育主事等研修会 持続可能な地域実現へ “官民協働”の取組を共有(関係団体 2023-09-28付)
【帯広発】5年度道東ブロック社会教育主事等研修会が21日から2日間、幕別町内の十勝教育研修センターで開かれた。十勝・オホーツク・釧路・根室の4管内から約50人が参加。研修テーマ「持続可能な地域の実現に向けた“官民協働”の取組」のもと、基調講演や事例発表等を通して今後の実践を見据え研鑚を積んだ。
道東ブロックにおける社会教育活動の現状を把握し、当面する課題および生涯学習の推進に関する研修を通して、道東の社会教育の振興に資することが目的。道教委、道社会教育主事会協議会のほか、各管内における社会教育主事会等が主催した。
開会に当たり、十勝社会教育主事協議会の太田希副会長が登壇。参加者の経験年数が幅広いことから「経験の浅い職員は、様々な自治体の事例から知識を吸収してほしい」「経験豊富な職員においては、新たな視点を取り入れる機会になれば」と期待を寄せた。
基調講演では、十勝うらほろ樂舎の上田真弓理事が講師を務めた。
およそ14年にわたり文部科学省に勤めていた上田理事は、2年度から十勝うらほろ樂舎に勤務。「一人ひとりが自分の人生や社会をつくる・切り拓く人になること」「地域から、次世代が生きやすい・生きたい社会への知や力が生まれること」を一貫して目指す中で、ローカルレベルで多様な人や組織が補い合いながら新たな挑戦に臨める環境へと身を投じた。
浦幌町内では、地域住民による協力のもと、ふるさと教育およびキャリア教育を提供する「うらほろスタイル教育」が小・中学校の教育課程に位置付けられ、地域に根付いている。町で生まれ育った子どもたちの「浦幌町に住み続けたい」「浦幌町で挑戦したい」という声に応えるため、持続可能な地域社会づくりに向けて十勝うらほろ樂舎が設立された。町第4期まちづくり計画の達成に向けた実行組織として、人材の発見や調整等に取り組む中で、資金調達の多様化・強化に貢献していることを示した。
参加者の質問に答えながら講演が展開される中「計画実現に向けた取組を進める中での成果や課題」を問われると「正解が明確ではなく、計画どおりには進まないが、柔軟性が強みになっている」「リスクと新たな可能性を町が共に背負ってくれることで、挑戦しやすい環境につながっている」と回答した。
また「子どもの視野を学校や家庭以外に広げる方法」に関しては「うらほろスタイル教育の一つ一つの実践が積み重なり、結果的に子どもたちが町に目を向けている」「親でも教師でもない地域の大人と関わることで、子ども自身が自分の存在意義を実感しながら育っている」と伝えた。
このあと、民間企業や教育委員会等4者が事例発表。2日目はグループに分かれ、今後の各市町村の事業実践に向けて協議し、道立生涯学習推進センターの廣川貴志社会教育主事から全体講評を受けた。
(関係団体 2023-09-28付)
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