道中が小樽で第６４回研究大会　子どもが主語の学校へ　オール北海道でしなやかに

（関係団体 2023-09-26付）

道中学校長会研究大会

　【小樽発】道中学校長会（森田聖吾会長）は２２日から２日間、小樽市民会館を主会場に第６４回道中学校長会研究大会を開催した。大会主題「新たな時代を切り拓き、よりよい社会を創り出していく日本人を育てる中学校教育」のもと、情勢報告や記念講演、分科会を実施。森田会長は「全道各地区の実践をもとに、建設的な意見交流を通じて、オール北海道でしなやかに力強く歩んでいきたい」と述べた。

　大会は４ヵ年継続研究の３年目に当たり、４年ぶりの参集型形式での開催で、全道から３０７人が出席した。

　初日、開会あいさつで森田会長は、新たな教育振興基本計画に触れ、持続可能な社会の創り手の育成とウェルビーイングの向上を念頭に「学校教育への期待に応える取組を進める必要がある」と強調。大会主題の実現に向け「歴史の街小樽より、未来を創る子供たちを育てる」を副主題に、全道の実践をもとに、建設的な意見交流を通じてオール北海道でしなやかに力強く歩んでいきたいとし「子どもを主語にする学校をつくるため、全ての教師が責任と誇りを持って働ける環境を各地区校長会と連携しながら整えていかなければ」と呼びかけた。

　大会実行委員長を務める小樽市中学校長会の岡本清豪会長は、働き方改革への対応など待ったなしの状況の中、道教育推進計画の基本理念に「子どもたちが地域や環境、障がいにかかわらず、夢と希望にあふれ健やかに成長できるように」と示されているとし「ここにこそ、私たちが新学習指導要領が示す資質・能力の育成と学校力の向上のために、どんな状況下でも全力を注ぐべき意味がある」と強調。「大会が、皆さんの和と強い決意を体現する充実したものとなり、各校の教育課題の解決につながれば」と期待を込めた。

　来賓祝辞では鈴木直道知事（紙面紹介）、道教委の倉本博史教育長（新居雅人後志教育局長代読）、迫俊哉小樽市長、全日本中学校長会の齊藤正富会長が登壇。

　新居局長は「大会成果が各校の学校経営の充実につながり、本道教育が一層力強くまい進することを確信している」と倉本教育長のメッセージを代読した。

　続いて、齊藤会長が全日中情勢報告。このあと「社会に開かれた教育課程の実現」「新たな時代に求められる資質・能力の育成と学習評価の充実」「豊かな心と健やかな体を育む教育の充実」「多様化した学校教育課題に対応できる教員の育成と働き方改革の推進」「家庭・地域や校種間における連携・協働の推進」を研究主題とした５分科会を実施した。

　２日目には、函館市立銭亀沢中学校の橋本智也校長、八雲町立野田生中学校の増田正弘校長が第７分科会研究題「多様化した学校教育課題に対応できる教員の育成」の提案概要を説明したほか、小樽市総合博物館の石川直章館長が「地域のくらしと地域の歴史」と題して記念講演した。

(関係団体 2023-09-26付)