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札幌元町北小　校舎にペイント
（札幌市 2023-10-05付）

作品と同じポーズをとる６年３組

札幌元町北小　校舎にペイント

学び舎に“ありがとう”

思い出を絵や手形に込め

　札幌市立元町北小学校（松田諭知校長）の児童たちは９月２２日、思い出の詰まった校舎にペイントアートを施した。廊下や階段、玄関扉に、校舎の絵や手形を集めたブーケ、人型のシルエットなどを表現。６年度から取り壊される現在の校舎への感謝の気持ちを表した。

　同校は、昭和４７年の開校以来５１年が経過。地震による地盤沈下や体育館の水漏れ被害が出るなど、校舎の老朽化が進んでいた。そこで、市公立学校施設整備計画に基づき、４年１０月から建て替え工事を進めている。新校舎は６年３月に竣工予定で、現在の校舎は４月以降、順次取り壊されることになっている。

　今回のペイント活動は、ぺんてる（株）とキヤノンマーケティングジャパン（株）がサポートする「校舎の思い出プロジェクト」の一環。絵の具やクレヨンなどを用いて、校舎に感謝の思いを込めた作品を描き、校舎との別れを写真で思い出に残すもの。両社は、画材やフォトブックの寄贈、一眼レフカメラの貸し出しなどを通じて、活動を後押しする。

　「校舎への感謝を深めて、特別な思い出を残してほしい」という願いから始動した取組で、ことし４月までに全国４６校で実施している。道内では４校目。

　同校では、学校全体テーマ「感謝・Ｔｈａｎｋｓ！」をもとに、今月上旬から壁画制作を開始。階段や廊下、玄関扉に個性あふれる作品を描いた。

　制作の最終日となったこの日は、３年生、６年生、すぎの子学級がペイントアートに取りかかった。

　３年生１０１人は、学年テーマに「スマイル」を掲げ、教室前の廊下の壁に花や虹、太陽、笑顔などをあしらったほか、校舎の姿や笑顔を見せる自分や友達の姿を描いた。手のひらを花びらに見たてて、手形でブーケを壁に演出した。

　６年生８７人は、体育館の壁に人型のシルエットを制作。自分たちで考えたポーズを壁画に表現したあと、７色を規則正しく配置した。

　すぎの子学級１９人は、廊下の壁に手形でヒマワリを描いた。ピンクやだいだい、黄色を中心に、色鮮やかなヒマワリを一面に表現。

　完成後は、各クラス代表のカメラマン１人が作品の写真や集合写真を撮影し、活動の様子を記録に残した。

　また、プロジェクトは、校舎にお世話になった大人たちにも開かれている。教育実習生は、玄関先に「元北校舎の思い出プロジェクト」の臨書をしたためたほか、ＰＴＡボランティアは、絵の具を混ぜ合わせて各色を作って児童たちに渡す「カラーステーション」を手伝った。今後は、同窓生・保護者、ＯＢ保護者、地域住民にも壁画を公開し、思い出をつづってもらう。