札幌市　４年度心のコンシェルジュ　相談１０２件増１０９８件　コロナ禍明け悩み持つ子増加

（札幌市 2023-10-12付）

　札幌市保健福祉局は、子どもの心の診療ネットワーク事業の一環として実施しているコンシェルジュ事業の４年度相談件数をまとめた。前年度比１０２件増の１０９８件で、事業開始以来初めて１０００件を超えた。市は、コロナ禍が落ち着き通常の学校生活が戻りつつある中で、心の悩みを持つ児童生徒が増えたことなどを要因として挙げている。

　市は、児童精神科を中心とした関係機関の連携体制を構築・運用するため、平成２９年度から子どもの心の診療ネットワーク事業を開始。子どものこころのコンシェルジュ事業、子どものこころの連携チーム事業の２つの事業で構成し、心の悩みを抱える子どもや発達障がいのある子どもへの支援体制の向上を目指している。

　コンシェルジュ事業では、関係機関や市民からの依頼を受け、子どもの状態に合ったより適切な医療機関等を案内するもの。心の悩みや発達障がいが疑われる中学生以下が対象となる。

　近年の相談件数の推移をみると、元年度が７１７件、２年度が８１８件、３年度が９９６件で年々増加傾向にある。

　事業では、市内６ヵ所の医療機関で、平日の午前１０時から午後３時まで相談を受け付けている。

(札幌市 2023-10-12付)