札幌市教委が通知　子の安全等１３項目　命を大切にする指導を　冬季事故防止など３点重視

（札幌市 2023-12-18付）

　札幌市教委は７日、各園長・学校長宛てに「命を大切にする指導の徹底および冬季に向けての幼児児童生徒の指導」について通知した。児童生徒の安全や問題行動防止に向けた指導事項として計１３項目を提示。特に「冬季特有の事故防止に係る指導」「スマートフォンの普及に伴う問題行動や犯罪の防止に係る指導」「学校いじめ対策組織によるいじめ対応および解消に向けた取組の徹底」の３点を重視する考えを示している。

　本格的な冬を迎えるこれからの時期、冬期間特有の事故の発生、年末年始の外出やＳＮＳ等を介した交友関係に起因する問題行動などが懸念される。

　このため、休業前および休業中、休業明け、継続的な見守り・支援の各段階で必要な対応について留意事項を示した。

　休業前および休業中の指導については「安全に関する指導」「問題行動等に関する指導」の徹底を重点に設定。

　安全に関する指導では、冬季における交通事故の防止、積雪や気温の変化など冬期間特有の危険性の周知と事故防止など３項目を示した。

　問題行動等に関する指導では、インターネット・ＳＮＳ利用に係る安全指導、性に関する指導の充実など７項目を掲げた。

　休業明けの指導の重点は「かけがえのない子どもの命を守るための対応」。特に始業式の朝、連絡なく登校していない児童生徒については迅速・確実に家庭と連絡を取り、状況を確認するとともに、管理職に報告し組織的に対応するよう強調している。

　また、いじめが疑われる場合、学校いじめ対策組織において即座に情報共有し、迅速に対応するよう求めている。

　継続的な見守り・支援の重点については、不登校児童生徒への継続的・計画的な支援、児童虐待・ヤングケアラーへの対応を挙げた。

　市教委は、子どもの安全確保および命を大切にする指導の徹底を図るためのチェックリストを作成し「子どもが自ら危険を予測し、安全を確保することができる資質・能力」を育む指導の徹底を呼びかけている。

(札幌市 2023-12-18付)