校務ＤＸ化自己点検結果　札幌市分　子の欠席等連絡　全国超　学校徴収金　完全電子化３６％

（札幌市 2024-01-11付）

　文部科学省がまとめた「ＧＩＧＡスクール構想の下での校務ＤＸ化チェックリスト」学校・教育委員会の自己点検結果（速報値、１０日付１面既報）によると、札幌市では、児童生徒の欠席・遅刻・早退連絡、学校徴収金の徴収などでデジタル化が進んでいる学校が全国より多いことが分かった。学校徴収金については、口座振替やインターネットバンキング等の活用を半分以上していると回答した割合は９割近くに達し、うち完全にデジタル化しているのは３５・９％に上った。

　学校向け調査は２７６校から報告があり、調査した３４項目の達成状況を点数化した平均得点は３６８・５点。道内全域の平均得点３８９・３点をやや下回った。

　教員・保護者間の取組で半分以上デジタル化している学校の割合が高かったのは、児童生徒の欠席・遅刻・早退連絡（７４・７％）、学校徴収金（８９・９％）の２項目だった。一方、保護者から学校への資料提出（７・２％）、保護者との日程調整（４・７％）などで普及が進んでいない状況が見られた。

　教員・児童生徒間の取組では、クラウドサービスやデジタルドリル教材を用いた宿題を半分以上実施した割合は学期中で１０・５％、長期休暇中で７・６％となった。

　ＣＢＴを取り入れている割合は、授業中の小テスト等で２６・４％だったのに対し、定期テストは３・３％にとどまった。

　児童生徒１人１台端末の家庭での利用状況をみると「時々持ち帰って、時々利用」が最多の８１・５％。「毎日持ち帰って、毎日利用」は１・８％だった。

　校務関係では、職員会議等の資料のペーパーレス化（７９・３％）、教職員への調査・アンケート等のクラウド化（６５・２％）などで半分以上デジタル化している割合が高かった。一方「学校から教職員に紙で提出を求めている書類がある」と回答した学校が９６・４％に上った。

　このほか、保護者・外部とのやりとりで押印・署名が必要な書類がないと回答した学校は８・３％、１人１台端末のパスワード管理を児童生徒に任せている学校は３０・１％などとなった。

　生成ＡＩの校務利用については「一部の教職員が活用している（半分未満）」が１７・０％、「一部の教職員が活用している（半分以上）」が０・７％、「ほぼ全員の教職員が活用している」が０・４％だった。

　教育委員会の達成状況は５４０点満点中３８０点で、全道平均の１７４・５点を上回った。

　主なものをみると、学校への通知や調査等の発出について半分以上デジタル化しているなどと回答している。一方、教職員が校務用端末を校外で使用するための環境整備などの状況に課題が見られた。

(札幌市 2024-01-11付)