札幌市　子ども議会市長報告会　共生社会実現へ提言　歩道のバリアフリー化等

（札幌市 2024-01-12付）

子ども議会報告会

　札幌市子ども未来局は昨年１２月２８日、市内の小中学生が議員として市政参加を体験する「市子ども議会」の市長報告会を開いた。「ユニバーサル（共生社会）」をテーマに、異文化やジェンダーなどの課題について議論し、提言を秋元克広市長に伝えた。外国人版のヘルプマーク導入や、歩道のバリアフリー化の必要性を訴えた。

　子ども議会は小中学生に札幌のまちづくりについて考えてもらうことを目的に、平成１３年に始めたもの。今回は公募で集まった小学４年生から中学３年生までの２５人が参加した。また高校生と短大生１０人がファシリテーターとして支えた。

　子ども議員たちは、アイヌ民族やジェンダーレス、少子高齢化などの５つのテーマごとにグループに分かれて、計４回にわたって関係部局との勉強会や意見交換会に取り組み、提言をまとめた。

　異文化について考えたグループは、日本語が得意ではない外国人のために「コミュニケーションヘルプマーク」を発案。周囲に助けが必要なことが伝わりやすく、日本人側も外国人に分かりやすい「やさしい日本語」を使うなど配慮ができると説明した。

　バリアフリーがテーマのグループは、歩道と車道の境界にブロックを設置することを提案し「障がい者だけではなく、高齢者や子どもにとっても過ごしやすいまちになる」と訴えた。

　子ども議員の話に耳を傾けた秋元市長は「自分事として考えてくれて、市政の中でも参考になることが多くあった」と話した。

　報告会の様子は、２月に市公式ユーチューブチャンネルで公開する予定。

(札幌市 2024-01-12付)