札幌市教委　奨学金支給者数　６年度から拡大検討　４００人増の１９００人に

（札幌市 2024-01-12付）

　札幌市教委は、市独自の奨学金の支給者数を６年度から拡大する方向で予算要求している。応募者数が増加傾向にあることを踏まえ、これまでの１５００人から１９００人に増やす方針だ。市教委は「必要性の高いより多くの人に行き渡れば」と期待する。

　能力があるにもかかわらず経済的理由によって就学困難な学生・生徒を支援し、有用な人材を育成することを目的に、返還義務のない給付型の奨学金を支給している。

　事業を開始した昭和２６年度から令和５年度までの支給者数は、高校の部で２万３７６人、大学の部で８６７１人に上る。

　現在の支給者数の枠は高校、大学の部を合わせて１５００人。ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済状況の変化などを背景に応募者が増加傾向にあり、５年度は過去最多の２９５１人、倍率は２・０倍となった。

　これを受け、過日策定された市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン２０２３で、支給者数を１９００人に増やす方針を掲げている。昨年１２月１１日に公表した６年度予算要求では、５年度より４１００万円多い１億６５００万円を要求した。

　６年度の進学予定者を対象とした予約採用の申し込みは既に締め切っており、高校の部で３９７人、大学の部で３１７人の応募があるという。

　来年３月以降、前年度からの継続採用、在学中の人を対象とした補充採用を募集する予定。

　現在、高校の部、大学の部でそれぞれ何人増やすかを検討している。

(札幌市 2024-01-12付)