道内学校給食の実施状況 小中54市町村で無償化 公会計化率は72% 道教委調査
(道・道教委 2024-03-29付)

 道教委は、道内公立学校の5年度学校給食実施状況(5年5月1日現在)をまとめた。昨今の物価高騰を受けて学校給食を無償化する自治体が増加しており、小・中学校いずれも給食を無償化している自治体は前年度比14市町村増の54市町村となった。学校給食費を自治体の会計に組み入れる公会計化は129市町村で導入し、全体の7割を占めた。

 学校給食の実施率は小学校が98・4%、中学校が97・7%、特別支援学校が97・2%、夜間定時制高校が94・1%でいずれもほぼ横ばい。

 完全給食実施校における1食当たりの学校給食費の平均単価は、小学校の低学年が前年度と比べ68銭増の253円14銭、中学年が81銭増の255円11銭、高学年が64銭増の256円49銭、中学校が67銭増の306円14銭だった。

 栄養教諭の配置人数は7人増の455人。平成25年度の424人から増加している一方、学校栄養職員を含む全体の人数は減少傾向にある。

 小・中学校いずれも学校給食を無償化している市町村数は14市町村増の54市町村で全体の30・1%となっている。

 学校給食費を公会計化した市町村は8市町村増の129市町村。公会計化率は72・0%となった。

 国は、学校給食費の徴収・管理業務を「基本的には学校以外が担う業務」と位置付けており、本年度からは公会計化を予定していない市町村名を公表するなど自治体の対応を促している。

 一方、情報管理の業務システムの導入に要する経費、人員の確保、徴税部門との連携などの課題があり、全国の導入率は6割にとどまっている。

 学校給食の無償化を実施している市町村はつぎのとおり。

▽空知=月形町、浦臼町、美唄市、歌志内市、三笠市(小学校のみ)、上砂川町、栗山町、浦臼町、妹背牛町、秩父別町、北竜町

▽後志=赤井川村、黒松内町、仁木町(5年度臨時的措置)

▽日高=日高町、平取町、新冠町、様似町

▽渡島=松前町、福島町、知内町、木古内町、八雲町

▽檜山=江差町、上ノ国町、せたな町

▽上川=上川町、東川町、美瑛町、南富良野町(5年度臨時的措置)

▽宗谷=中頓別町、利尻町、利尻富士町

▽オホーツク=網走市、紋別市、大空町、清里町、小清水町、佐呂間町、西興部村、雄武町

▽十勝=士幌町、鹿追町、足寄町、陸別町、浦幌町、更別村(5年度臨時的措置)

▽釧路=釧路町、厚岸町、浜中町、標茶町、弟子屈町、鶴居村、白糠町

▽根室=根室市

(道・道教委 2024-03-29付)

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