札幌市教委　６年度の経年研修拡充　いじめの組織対応など　初任研等で世代超え学び合い

（札幌市 2024-03-29付）

　札幌市教委は、６年度の教職経験に応じた研修などにおいて、いじめ対応や特別支援教育に関する研修を拡充する。初任段階における研修（１年次）と中堅教諭等資質向上研修では、２年目の主幹教諭や新任教頭をファシリテーターとする協議を新設。いじめの組織的対応などについて、世代を超えて学び合う機会を設定する。

　市教委は、６年度教員研修の方針を「教職員が自ら学びをデザインする研修体制づくり」と設定。教職員一人ひとりが自らの強みや課題を明らかにし、主体的に学びを選択して切れ目なく学び続けることを目指している。

　多様化・複雑化する教育課題への組織的対応の重要性、インクルーシブ教育の推進など学校を取り巻く環境が変化していることを踏まえ、重点の一つに「今日的な教育課題に応じた研修内容の拡充」を掲げ、教職経験に応じた研修でいじめ対応や特別支援教育に係る研修を充実させる。

　いじめ対応については、初任段階における研修（１年次）と中堅教諭等資質向上研修で、２年目の主幹教諭や新任教頭がファシリテーターを務める協議を新設。　

　初任段階における研修（１年次）では、２年目の主幹教諭がファシリテーターを担当。テーマは「いじめを生まない学級経営」などを想定している。

　中堅教諭等資質向上研修では、新任教頭がファシリテーターとなり、参加者がいじめへの組織的対応などについて協議する。

　世代や立場を超えた協議の機会を設定することで、学校経営を担うミドルリーダーや管理職のファシリテート能力の向上などをねらっている。

　このほか、初任段階における研修（２年次）で動画視聴と協議を組み合わせた研修、教職経験者研究協議会Ⅰ（５年研）で外部講師を迎えた講義・協議を新たに実施する。

　特別支援教育については、期限付教諭対象の「ＳＡＰＰＯＲＯ　ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮ」、初任段階における研修（１年次）で協議「子どものつまずき理解と支援」を新設する。

　初任段階における研修（２年次）で外部講師による講義・演習、新任管理職研修で通常の学級に在籍する障がいのある児童生徒への支援の在り方に関する研修を新たに行う考え。

(札幌市 2024-03-29付)