福島町 6年度教育行政執行方針 青少年センター増築へ 高校魅力化へDX人材育成
(市町村 2024-04-01付)

福島町小野寺則之
福島町教委・小野寺則之教育長

【函館発】福島町教委の小野寺則之教育長は6年度教育行政執行方針において、福島商業高校の学生寮を兼ねた青少年交流センターについて、入学者数の増加が見込まれるため、増築する意向を示した。高校の魅力化として民間企業と連携したDX人材の育成授業にも着手する。このほか、次期ICT機器の整備検討を進めるとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

 福島商業高の6年度入学者の出願状況は、昨年の9人から3倍を超える29人となっている。前年度全国募集1期生の4人を中心に在校生が、高校の魅力を全国の中学生に発信してくれたことが、最大の要因と分析している。

 高校魅力化を推進するため、DX人材の育成授業を民間企業と連携し、年6回開催していく。

 青少年交流センターの増築工事を進め、若者が町で生き生きと暮らし、町の魅力を感じてもらい、移住・定住につながるよう取組を進めていく。

 脱炭素社会の実現に資するため、太陽光発電と電気自動車を整備し、管理費の縮減と災害時への対応等を図っていく。

 ICT教育の充実や、授業改善の取組、タブレット端末の持ち帰りによる家庭学習の取組を進め、全ての教科で全国平均を上回るよう努力していく。町は児童生徒数が少ないことから、一人ひとりが町の特色を生かし、児童生徒に寄り添った教育を実践する体制を、学校現場と共に創り上げていく。

 福島アカデミーでは高校の教員が専門性を生かし、小学校で書道やタグラグビーの授業を行い、また、地域課題探究学習の成果を持ち寄ってそれぞれ発表するなど、小・中学校、高校の連携がこれまで以上に図られてきた。

 PTAの研究大会をこれまでの講演形式から、軽スポーツを楽しむ参加型に変更するなど、行事等の改革も進められている。小・中学校、高校と町教委の職員が定期的に情報交換を行うことによって、児童生徒の教育環境と教職員の資質向上が図られ、より良い教育実践が行われるよう支援していく。

 現在使用しているICT機器は、導入から6年が経過するため、6年度は教職員等と次期ICT機器の整備について検討していく。財源については、都道府県に基金造成される公立学校情報機器整備費補助金を活用する予定としている。

 部活動の地域移行について「町部活動地域移行体制整備連絡協議会」を5年7月に設置した。協議会では、中学校の部活動はもとより、町内各スポーツ団体にアンケート調査による現況把握を実施し、また道内の先進地である伊達市、登別市の視察を行っている。6年度においても、引き続き課題解決に向けた協議を行っていく。

 団体競技については、渡島西部4町で合同チームを編成していることから、4町と事務局的な役割を担う民間会社と連携協定を結び、経済産業省の補助を得て部活動の地域移行に向けた実証事業を行ってきた。

 休日の指導者の確保、生徒の送迎、中学校教員の関わり方など、課題が明確になってきたので、引き続き4町で検討する場を設け、子どもたちに対しより良いスポーツ環境の整備について協議していく。

 5年度に冷房設備備品を購入し、6年夏の稼働を目指し電源工事を進め、児童生徒が良好な環境で学習できるように整備していく。

 小学生を対象とした「福島学ジュニア」では、千軒地区での自然観察会や縄文土器づくり体験、木育事業のほか、新たに冬の自然体験メニューを企画するなど、郷土の魅力を再発見してもらう体験プログラムを展開していく。

 情操教育の一環として開催している、児童生徒向けの芸術鑑賞事業は、渡島西部4町と連携し「アンデスの音楽」をテーマに9月上旬に福島小学校で実施する予定。

(市町村 2024-04-01付)

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