長万部町　６年度教育行政執行方針　暑さ対策へ　夏季休業期間延長　普通教室等に簡易冷房も

（市町村 2024-04-01付）

長万部町教委・近藤英隆教育長

　【函館発】長万部町教委の近藤英隆教育長は６年度教育行政執行方針において、暑さ対策として夏季休業期間を延長する方針を示した。普通教室、特別支援学級にポータブルクーラーも導入する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼児童生徒の安全確保に向けた取組

　児童生徒の生命や健康を保護する観点から、６年度より夏季休業日を２５日間から３０日間と期間を長くするとともに普通教室や特別支援教室にポータブルクーラーを設置し、熱中症事故等の防止に努めていく。

▼学校間連携による教育活動の充実と高校支援

　幼児と児童の交流や教員の意見交換の機会を設けるなど、幼保小連携を進めていく。小中高連携については「町教育連携会議」などを活用し、共通で取り組むべき課題を整理・検討し、教育活動のさらなる充実を図っていく。

　長万部高校の生徒確保に向け、各種補助制度やスクールバスの活用などの支援を引き続き行い、魅力ある高校づくりを進めるため、協力していく。東京理科大学との連携については、学生と児童生徒の交流等も含め、積極的に協議を進めていきたい。

▼学校、家庭、地域社会の連携・協力の推進

　ＰＴＡや学校運営協議会と連携を図り、学校、家庭、地域社会が一体となり「地域とともにある学校づくり」を推進していく。

▼学力・体力向上への取組

　児童生徒の学習に対する理解度の把握に努め、授業内容の工夫やＩＣＴの活用など、学力向上につなげるための授業改善を進めていく。

　また、デジタル教材を活用した家庭学習に取り組むなど、家庭学習の習慣付けも進めていく。児童生徒の実態と課題を全国や北海道の結果等と比較分析し、学校における体育・健康に関する指導方法を改善するなど、体力向上を進めていく。

▼特別支援教育への取組

　教職員同士が協力し、児童生徒を支援する体制づくりを進めていく。教育支援委員会議などを通じて、幼稚園・保育所・保健福祉課との情報連携を図り、就学前からの情報収集に努め、就学指導を適切に実施していく。

▼いじめ防止・不登校等児童生徒への取組

　学級活動や道徳の中で、児童生徒一人ひとりが「いじめは絶対に許されない行為」という強い意識を持たせるための取組を進めていく。いじめの把握をするため、アンケートを実施し、いじめの早期発見につなげ、問題解決に取り組んでいく。

　不登校等児童生徒については、学校適応指導専門員の配置と道教委事業を活用したスクールカウンセラーの配置を行うなど体制を整備し、学校に対しては、定期的な家庭訪問や保護者との連絡を取り合うなど、不登校の解消に向けた対応を進めるよう指導していく。

▼学校施設の維持・管理と通学路の安全確保

　通学路の点検と町民や保護者などからの危険と思われる場所や不審者に関する情報提供に可能な限り迅速に対応し、児童生徒の安全確保に努めていく。

▼安全・安心な給食の提供

　栄養バランスの取れた献立内容の工夫に努めるとともに「学校給食衛生管理基準」に基づく衛生管理の徹底に努めていく。

　また、原材料価格の動向を見極め、食材を工夫しながら、地元食材の使用に努めるとともに、食材の値上がりによって給食費負担金が保護者の負担増とならないよう、食材購入費を補填していく。

▼食育の推進

　地元食材を取り入れながら、食べ物を無駄にしない意識の醸成と定着を図り、食に対する知識やマナーなどを身に付けるための指導を進めていく。

　食育の実現には、学校・家庭・地域の連携が不可欠であるため、給食だよりやホームページなどによって、保護者などへの広報・啓発活動を継続的に実施していく。

(市町村 2024-04-01付)