初山別村 ６年度教育行政執行方針　新たにＡＩ教材導入　通信教育の受講料一部助成

（市町村 2024-04-01付）

大水教育長

　【留萌発】初山別村教委の大水秀之教育長は、３月上旬に開かれた第１回村議会定例会で６年度教育行政執行方針を説明した。新たにＡＩ教材の導入を盛り込んだほか、英語・漢字検定の添削等に係る通信教育の受講料を一部助成する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼人間性豊かでたくましい児童生徒の育成

　主体的に学び、柔軟な思考力、判断力、表現力を育み、確かな学力を伸ばすため、学校・家庭・地域・行政が互いに連携する「村スクエアプロジェクト」を基本に、小・中学校が連携する９年間の学びの連続性を推進するとともに、学校と家庭の連携により生活習慣・学習習慣の定着を目指す。

　学力向上を図るため「村学力向上連携協議会」での協議等をもとに授業改善を図るほか、ＩＣＴ教育では児童生徒一人ひとりの習熟状況に応じて個別最適化された教材を提供するＡＩ教材を新たに導入する。

　小・中学校両校において引き続きＩＣＴを活用した授業改善およびリモート学習を拡充するなど、教育環境の充実を図る。

　また、サマースクール・ウインタースクールの実施、英語・漢字検定の受検料助成を引き続き実施するほか、新たに添削等の通信教育を受講する中学生に対し受講料の一部を助成する。

　特別支援教育については「村特別支援教育連携協議会」を中心とした組織的な支援体制の充実に努めるとともに、引き続き特別支援教育支援員を小・中学校に配置し、一人ひとりの教育ニーズに応じた適切な指導・支援に努めていく。

　国際理解教育については、外国語指導助手の効率的な活用によって、児童生徒の英語力の向上を図る。また、保育所等へ外国語指導助手を派遣することによって、就学前の子どもたちが外国語に触れる機会を提供するなど英語教育の充実に取り組んでいく。

　食育については、望ましい食習慣を身に付けることができるよう、スクールランチ事業を継続する。また、地域食材を活用した食育指導の充実に取り組む。

　ふるさと教育については、自分が生まれ育った地域の豊かな自然や歴史、伝統、文化、産業等に親しみ、ふるさとへの愛着や誇りを育むため、体験学習や郷土学習の充実に努める。

　いじめや自殺等、児童生徒の心に関わる問題はどの学校でも起こり得る問題との認識のもと、未然防止や早期の発見・対応に努めるとともに、スクールカウンセラーを配置し、教育相談体制を整え、児童生徒の心のサポートに努める。

　キャリア教育について、社会見学、職場体験などによって、児童生徒の実態に応じた望ましい職業観・勤労観、職業に関する知識や技能を育む教育に努める。

　教育の機会均等の実現ならびに村の発展に寄与する有用な人材を育成するため、高校以上への進学希望者に対する奨学資金貸し付けを継続実施する。

　また、本村から近隣町村の高校へ通学しながら、志望校への進学を目指す生徒を支援する方策を、新たに模索していく。

▼快適に学ぶことのできる教育環境の整備

　近年の異常気象に対処するため、前年度補正予算で小・中学校の普通教室等にエアコンを設置し、快適に授業が行える環境を整備しているが、さらに各学校の危機管理マニュアルを見直し、暑さ指数等運動を中止する基準を明確にするなど熱中症対策を行う。

　スクールバスの運行に当たっては、受託業者と緊密な連絡体制を取り、安全運行に努める。

　「村学校運営協議会」において、学校と保護者、地域が一体となって子どもたちを育む、地域と共にある学校づくりを推進する。子どもたちを犯罪や事故から守るため、村生活指導連絡協議会と連携し、子ども１１０番の家や防犯カメラを活用しながら、児童生徒の安全確保に努める。

　教職員の働き方改革については、教職員の時間外労働の縮減や部活動地域移行に向けた取組を進め、教職員が教育活動に専念できる環境の整備に努めていく。

(市町村 2024-04-01付)