西興部村６年度教育行政執行方針　小中連携教育を推進　部活動地域移行へ検討会議

（市町村 2024-04-02付）

飯束亨教育長

　【網走発】西興部村教委の飯束亨教育長は、８日開会の第１回村議会定例会で６年度教育行政執行方針について説明した。小中連携教育については、５年度に整理した９年間の学びのカリキュラムや単元配当表などに基づき、小・中学校教職員相互の授業参観や乗り入れ指導に取り組みながら検証・改善を行っていく。部活動地域移行については、新たに「部活動地域移行検討会議」を設置し、近隣市町との合同部活動も視野に入れ、生徒にとって望ましい部活動の在り方を検討していくこととしている。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の振興

　確かな学力を育む学習指導の充実のため、全国学力・学習状況調査やほっかいどうチャレンジテストの結果を分析し「思考力・判断力・表現力」の育成に向けた授業改善に組織的に取り組むなど、全ての教職員による検証サイクルの充実を図る。

　ＩＣＴを活用した児童生徒の資質・能力の育成、教員のＩＣＴ活用指導力の向上、およびＩＣＴを活用した「個別最適化な学び」と「協働的な学び」の一体的な推進に努めていく。

　また、引き続きＧＩＧＡスクール運営支援センターによる端末活用を支える支援基盤の強化、継続的な学習支援ソフトの導入、中学生や教職員端末機の更新、ならびに指導者用・学習者用デジタル教科書の導入に取り組んでいく。

　小中連携・小中一貫教育については、５年度に学校教育振興協議会と連携し、学習指導や生徒指導において、総合的な学習の時間、学習規律、学習スタイル、家庭学習の四つの部会を設置し、９年間の学びのカリキュラムや単元配当表等を整理。６年度においては、小・中学校教職員相互の授業参観や乗り入れ指導に取り組むとともに、検証・改善を行いながら推進に努める。

　中でも、総合的な学習の時間については「ふるさと教育　にしおこっぺ学」として自然、福祉、木育、産業・施設、防災、文化・歴史、外国語の七つの分野に整理し、９年間の視点に立ったきめ細かな学習指導の工夫改善に努めながら推進していく。

　また、幼児期の学びから小学校教育への円滑な連携と接続を目的とする「スタートカリキュラム」の作成においては、小学校教諭と保育士による意見交換機会を設け、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を共有するなどの連携を図っていく。

　いじめ問題への対応については、望ましい人間関係を築く力を育むとともに、いじめ見逃しゼロの徹底を図る。また、学校ではネット上のいじめ防止として、端末活用のルールの周知、情報モラル教育やスクールカウンセラーの派遣による教育相談体制の充実を目指す。

　学校における安全・安心な教育環境については、猛暑対策として小・中学校エアコン設置を３月までに完了することとしている。また、生活安全・交通安全・災害安全に関する「危機管理マニュアル」を児童生徒や地域等の実態を踏まえ、不断に見直すとともに、避難訓練などの実施や「子どもを守り育てる地域連絡会議」の開催、「こども１１０番の家」運動、地域ボランティアによる児童通学の見守りなど、学校・家庭・地域が連携・協働して、地域全体で子どもたちの安全を支えていく環境の充実に努めていく。

　部活動の地域移行に向けては、新たに「部活動地域移行検討会議」を設置し、本村の生徒にとって望ましい部活動の在り方や近隣市町との合同部活動について検討を行ないながら、部活動の地域移行が円滑に進むよう環境整備に努める。

　学校備品については、小中合同運動会優勝旗の更新、小学校の冷蔵庫の更新、小・中学校指導者用のデジタル教科書、指導書の購入、中学生および指導者用端末機の更新を計上するなど日々の授業等に支障を来すことのないよう教育備品の充実に努めていく。

(市町村 2024-04-02付)