鹿追町６年度教育行政執行方針　幼小中高一貫具現化へ　中学校ＩＢ認定へ探究充実

（市町村 2024-04-02付）

渡辺雅人教育長

　【帯広発】鹿追町教委の渡辺雅人教育長は６年度教育行政執行方針において、５年度に引き続き町内中学校の「国際バカロレア」認定に向け、探究教育の充実、生徒が主体となった授業改善を図ることを示した。鹿追高校の探究教育も支援し、幼児教育から高校までの、主体的・対話的で深い学びを実現する「幼小中高一貫教育モデル」の具現化に取り組む。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼生涯学習の推進

　教育大綱ならびに第５次生涯学習中期計画に基づき、学校や公民館、図書館、美術館、スポーツセンター等の社会教育施設をはじめとする「学びの場」を拠点として、地域の学びを支えていくとともに、ピュアモルトクラブハウスを拠点として青年団体活動を支援し、次代を担う人材の育成に努める。

　コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進や関係機関、各種団体と連携・協働を進め、地域教育力の向上や地域コミュニティーの基盤強化を図るとともに、地域人材を有効活用する取組を構築し、学習機会の充実を図る。

▼スポーツ・芸術文化に親しむ環境づくり

　スポーツや芸術文化を通じた活動や交流は、地域コミュニティーの形成や活性化に大きな役割を果たしており、誰もが各々の年代や関心、適性に応じて、日常的にスポーツや芸術文化に親しむことのできる機会や環境を整えていくことが必要。

　このため、スポーツ・芸術文化を支える人材育成と公共スポーツ施設や文化施設の充実・改善、学校部活動の改革や地域との協働、地域移行など、町民ニーズに応じた多様なスポーツ・芸術文化の活動の場の整備に取り組む。

▼鹿追高校の持続的な発展に向けた支援

　本町において鹿追高は、社会に人材を送り出す最終段階の教育の場であり、人材育成の面においても町づくりの面においても、その役割は重要である。

　鹿追高の持続的な発展に向け、地元に愛される高校づくりと各種支援策の継続および遠方からの生徒の受け入れ態勢の整備・充実を図り、高校の特色化・魅力化を一層推進する。

▼誰一人取り残さない学びの確保に向けた対策

　これからの学校教育の基盤的ツールであるＩＣＴのさらなる活用に向け、学習端末の計画的な更新など環境整備に取り組む。

　不登校児童生徒への支援については、関係者において様々な努力がなされ、児童生徒の社会的自立に向けた取組が行われている。

　各学校においては空き教室を利用し、落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで学習・生活ができる環境を整備しており、教育支援センター「ひなたぼっこ」を中核に関係機関と連携するなど、児童生徒やその保護者に寄り添った支援が行われている。

　不登校は「特定の子どもに特有の問題があることによって起こる」といった考えではなく、不登校は「誰にでも起こり得る」こととして対策を講じることが重要であり「ひなたぼっこ」と学校、そして地域と学校とが連携し、全ての児童生徒が安心して学べる、魅力ある学校づくりに取り組む。

▼幼小中高一貫教育の推進

　義務教育においては、様々な分野、地域で国際社会の一員として活躍できる人材の育成を目指し、鹿追中学校および瓜幕中学校での「国際バカロレア」の認定に向け、探究教育の充実、とりわけ生徒が主体となった授業改善を図るとともに、世代間、学校間交流などのさらなる推進と一貫教育の頂点である鹿追高の探究教育についても支援をし、幼児教育から高校までの、主体的・対話的で深い学びを実現する「幼小中高一貫教育モデル」の具現化に取り組む。

(市町村 2024-04-02付)