島牧村 6年度教育行政執行方針 AIドリル 支援ソフト導入 第3期働き方改革計画策定
( 2024-04-23付)

島牧村小野寺淳司
小野寺教育長

 【小樽発】島牧村教委の小野寺淳司教育長は6年度教育行政執行方針において、AI搭載のデジタルドリルおよび授業支援ソフト等を導入し、授業内容の充実を図る考えを示した。また、学校における働き方改革については、村立学校における働き方改革行動計画第3期の計画を策定するとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

 5年度の全国学力・学習状況調査では、小・中学校共に、3年続けて平均正答率が全国平均を上回った。

 前年に引き続き、課題であった読解力や記述式問題の正答率が増え、各学校における取組や家庭学習への取組が、成果として表れていると考える。

 各学校では学力向上に向け、個に応じた指導の充実を図るとともに、小学校では朝学習や放課後学習で授業内容の習熟・定着など、中学校では朝学習や長期休業期間における講習会で苦手教科の克服などに取り組み、継続して実施する。

 英語検定、数学・算数検定、漢字検定に係る検定料を補助し、学習意欲と学力の向上につなげる。

 小・中学校間の連携・接続を積極的に行い、義務教育9年間の学習計画の作成、統一した学習規律や授業の流れ、全国学力・学習状況調査などの分析結果や教科の系統性を踏まえた指導方法などの共有を図る。

 中学校から小学校への乗り入れ授業も継続して実施する。

 小学校高学年における教科担任制については、教員の専門性を生かしながら実施する。

 ICTを活用した学びの充実については、今後、子どもたちが確実に学力を身に付けることができるよう、AI搭載のデジタルドリルおよび授業支援ソフト等を導入し、授業内容の充実を図る。

 研修等を通じて、教員のICT活用能力の向上に努める。

 特別支援教育については、村特別支援連携協議会を開催し、関係機関と情報を共有し連携する中で、一貫した指導・支援に向けた取組を行う。

 通常の学級に在籍している発達障がい等のある児童に対し、障がいに応じた特別な指導として通級による指導を実施し、一人ひとりの教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実を図る。

 寿都高校については、本村に欠かせない高校である。

 引き続き、各種模擬試験、資格取得検定などの受検経費の助成を行う。

▼豊かな人間性の育成

 道徳科を中心に教育活動全体を通じ、道徳的心情を豊かにし、道徳的判断力を高め、道徳的実践意欲と態度の向上を図る学習を進める。

 いじめ対応については、村いじめ防止基本方針および各学校が策定しているいじめ防止基本方針をもとに、細かな情報共有、アンケート調査の実施や教育相談などを行い、未然防止、早期発見・早期対応に取り組む。

 子どもたちが日頃から読書に親しむことができるよう、朝読書の時間を設け、読書習慣の育成を図る取組を行う。

▼健やかな体の育成

 5年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果をみると、小学校では柔軟性と走力にやや課題が見られ、中学校では前年同様、持久力に課題が見られた。

 子どもたちが生涯を通じて健康で活力ある生活を送るための基礎を培うことができるよう、体育の時間をはじめ、休み時間での縄跳びなどでの体力づくりに取り組む。

 マラソン大会、耐久遠足、スキー学習、部活動などについてサポートする。

 フッ化物洗口については、福祉課と連携し、希望者を対象に実施する。

▼地域とともにある学校づくり

 各学校においては、学校だよりによる教育活動の情報発信や、総合的な学習の時間での村の自然環境や産業などの学習を通して、開かれた学校づくりに取り組む。

 コミュニティ・スクール(学校運営協議会)の充実を図り、小・中学校が課題を共有し、地域と連携した教育を一層推進する。

 防災教育については、各学校の地震・津波マニュアル等の再点検と、1日防災学校で避難場所や避難経路の確認を行う。

 避難所運営などの学習を通じ、児童生徒の防災意識の向上を図る。

 教職員の資質・能力の向上については、各学校における校内研修の充実を図るとともに、村教育研究会への支援、後志教育研修センターや道立教育研究所における研修講座への受講を推奨していく。

 後志教育局に依頼し、実施している村スキルアップ研修会など、教職員の資質・能力の育成に努める。

 学校における働き方改革については、村立学校における働き方改革行動計画(第3期)の計画を策定する。

 小・中学校9年間を通じた教育課程の編成と実施、乗り入れ指導などの充実も期待できるため、本村に適した義務教育学校などの導入について、調査・研究を行う。

( 2024-04-23付)

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