札幌市教委　教職員相談室利用状況　５年度　９件減２４４件　ハラスメントが初の５０件超

（札幌市 2024-05-17付）

札幌市教職員相談室の利用状況（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、教職員相談室の５年度利用状況をまとめた。相談件数は、前年度比９件減の２４４件だった。相談内容は、仕事に関するものが最多の２４９件。ハラスメントに関する相談が前年度より大きく増加し、初めて５０件を超えた。

　市教委は、教職員の日常生活や職場内の悩みについて話し合い、問題解決に協力するための教職員相談室を昭和５０年８月から開設している。

　令和２年１０月からは、教職経験者と看護師が月曜日から金曜日まで常駐し相談を受け付けている。

　５年度の相談人数（実人数）は６人増の１００人で、内訳は男性３３人、女性６７人。相談者は、本人が８３人、管理職が１０人、家族が７人となった。

　相談件数は９件減の２４４件。相談内訳（重複含む）は「仕事」が最多の２４９件で、「健康」が１２３件、「生活全般」が９件となった。「ハラスメント」は前年度より１７件増加し、５３件と初めて５０件を超えた。

　相談内訳の詳細をみると、仕事に関する相談では「人間関係」が最多の８２件で、次いで「適応」が４２件だった。生活全般に関する相談では「家庭」が７件と最多だった。

　文部科学省が実施した４年度公立学校教職員の人事行政状況調査によると、市内の精神疾患による病気休職者数は９４人に上っており、全国と同様に増加傾向にある。

　市教委は、管理職によるラインケアの充実、教職員相談室の周知など教職員のメンタルヘルス対策に引き続き取り組んでいく考え。

　相談室は、平日午前１０時１５分から午後４時４５分まで開設。電話０１１（２７１）１１８５などで受け付けている。

(札幌市 2024-05-17付)