札幌市教委　相談支援パートナー事業　小学校全校に配置　不登校児への早期対応・支援

（札幌市 2024-05-15付）

　札幌市教委は６年度、相談支援パートナー事業について、小学校の配置校数を全校に拡充する。４年度までモデル校１００校で実施した成果を踏まえ、不登校児童生徒に対する早期対応、継続的支援などを目指す。

　事業は、不登校や不登校の心配がある子どもや家庭に対し、個別の指導を行ったり、関係機関と連携して対応したりするなど、一人ひとりの子どもの状況に応じたきめ細かな支援を行う「相談支援パートナー」を配置するもの。全中学校および中等教育学校に配置している。

　小学校については、元年度から２０校を活用モデル校として配置を開始。モデル校は徐々に拡大し、４年度からは１００校に配置していた。

　その成果を踏まえ、本年度は全校に配置を拡充する。

　市内における不登校児童生徒数は増加傾向にあり、文部科学省の調査結果によると、４年度は過去最多の４８３６人となった。小学校の早い段階から支援を行い、不登校の未然防止や登校再開につなげていくことを目指す。

　一部の学校では配置が始まっており、残る学校についても人材の確保ができ次第配置する予定だ。

◆５年度小中で２２８７人支援

　相談支援パートナー事業で５年度に支援した児童生徒数は、小・中学校を合わせて２２８７人に上った。前年度と比べ１８６人増となった。

　内訳は、小学校７３８人、中学校１５４９人。

　人数は年々増加傾向にある。

　市教委は、配置校の拡大によって多くの児童生徒が事業を活用していると捉えている。

(札幌市 2024-05-15付)