函西高 函西34プロジェクト 夏季休業中に探究活動 生徒の主体的な活動後押し
(学校 2024-08-26付)

 【函館発】函館西高校(古御堂徹校長)は夏季休業期間の延長に伴い、生徒の主体的な活動を後押しする「函西34プロジェクト」を立ち上げた。有志教員による提案を踏まえ、生徒の任意参加によって希望に沿った探究活動等を展開。34日間にわたる休業期間中の活動を通して、生徒が自身の可能性を模索し、挑戦心や将来への志が高まることを期待している。

 道教委は昨年11月、道立学校の長期休業日に関する学校管理規則を改正した。長期休業期間の総日数を6日間延長し「56日間」に変更。夏季および冬季それぞれに設けていた休業日数「25日以内」の規約を撤廃した。

 6年度から適用され、昨夏の猛暑を受けて夏季休業期間を延長した学校も少なくない。函館西高もその1校で、夏季を34日間、冬季を21日間としている。

 同校は延長した夏季休業の中で、生徒たちが教科学習のほかに、自身を見つめ直し、将来につながるよう有意義に休業期間を過ごすことを願って「函西34プロジェクト」を立ち上げた。任意参加のもと、生徒がテーマに沿って探究活動等にチャレンジするもの。「i+1」(できることに少しの努力を加えること)を基本に、生徒が主体性を持って行動することを期待している。

 テーマは、充実した夏季休業を過ごすための活動、休業明けの探究学習につながる活動、大泉潤函館市長への提言に向けた活動、同校公式キャラクター「まりんてん」の普及活動の4分野。

 およそ50に及ぶ具体的な活動を提示しており、読書活動や海外との交流、同校ウェブページの活性化など多岐にわたる。

 企画に当たっては、有志の教員11人が集まり、テーマや活動の案を出し合った。実際の活動においても、生徒たちの伴走支援に励んでいる。

 有志教員の一人は「普段の教科指導においても探究サイクルを意識しているが、場面や環境が変わっても、生徒が自ら興味・関心に沿って探究サイクルを回す意識を持ってほしい」と力を込める。

 夏季休業前の時点では、31人の生徒から参加希望があった。一方で、生徒から生徒へと誘致が広がり、一部では活動前のガイダンス時に申込数を上回る参加があったという。

 柴崎智勝教頭は「最新学習歴が重要視される今、活動を通して自分の良さや可能性を模索し、新たに挑戦する力を養ってほしい」と期待を寄せる。

(学校 2024-08-26付)

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