函館高支 地域との協力体制整備へ　ＨＫＳサポーターズ発足　初会合でＣＳの重要性確認

（学校 2024-09-02付）

函館高支・ＨＫＳサポーターズ発足

　【函館発】函館高等支援学校（源一広校長）は、学校と地域が協力し合う体制整備を目指し、地域住民や保護者、民間企業らが集う「ＨＫＳサポーターズ」を立ち上げた。８月２１日、同校で開かれた初会合には３２人が参加し、発足の経緯やコミュニティ・スクール（ＣＳ）の重要性を共に確認。今後の取組に向けた熟議では、生徒の卒業後や日々の学習に関わる話し合いを深めた。

　同校は平成３１年度に開校し、令和３年に学校運営協議会を導入した。コロナ禍の影響によって地域と協働した活動が困難な中、学校と地域が手を取り合うために協力を得る方法を構想。生徒や学校、地域に関わる課題発見および解決を図るための「ＨＫＳサポーターズ」の発足に向けて、準備委員会を立ち上げた。

　第１回熟議（ワークショップ）の場に先立って案内用のフライヤーを作成し、保護者や地域に取組を周知。生徒の進路先となる事業所にも打ち合わせ等の機会を使って配布した。

　この日、同校教職員や保護者に加え、地域住民、民間企業の職員ら３２人が参加。同校学校運営協議会委員を務める道地学協働アドバイザーの青田基氏が進行を務めた。

　青田氏は「ＣＳが機能するためには、子どもたちや学校をより良くしたいと願う地域の協力が必要」と呼びかけ、ＨＫＳサポーターズ発足の経緯を説明した。「学校を支えるだけではなく、学校と協力して地域の課題解決にもつなげることができる」と、相互に協力する必要性を強調。ＣＳの基盤となる理念を示し、関係者が自分事として取り組むこと、学校と地域が対等な関係性を構築することの大切さを説いた。

　ＨＫＳサポーターズの発足に伴い、学校運営協議会との橋渡しとなる地域学校協働本部（執行部）およびコーディネーターを委嘱。前ＰＴＡ会長らが役割を担い「卒業後も子どもたちが地域で安心して過ごせる環境をつくりたい」と会の立ち上げにかける思いを述べた。

　このあとのワークショップでは、参加者一人ひとりが自身の強みや貢献できる事柄を伝え合い、個人が考える今後取り組むべき課題を踏まえてグループ協議を実施。幅広い実習先や進路先の開拓、地域と共に考え活動する取組など、生徒の卒業後や日々の学習に関わる話し合いが活発に行われた。

　源校長は「教育活動の延長線上に必ず地域がある。全員参加の学校運営とともに、学校として地域貢献を進めていきたい」と協力者に感謝している。

(学校 2024-09-02付)