道教委　地域スポーツ再構築へ　秋以降　３町で実証開始　官民共創、広域連携など重点

（道・道教委 2024-09-04付）

　道教委は地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクトの６年度事業概要をまとめた。秋以降、沼田町、余市町、安平町の３町で運動・スポーツの体験イベント、指導者養成講習、参加料を地域クラブに還元するチャリティーイベントの開催を計画。官民共創モデルの創出や広域連携を重点とし、部活動の地域移行に向けた諸課題の解決、地域クラブの自走に向けた実証を進める。

　同事業は行政、学校、スポーツ関係団体、民間企業と連携してスポーツ環境の整備に取り組むスポーツ庁の実証事業。道教委は４年度から事業採択を受けており、本年度は官民連携で部活動の地域移行に向けた支援モデルを創出する「Ｄｏ―ＳＴＡＲＴ」構想を本格的に展開。実証自治体で成果・課題を検証し、全道への普及を目指す。

　沼田町では市町村間の広域連携に関するセミナーを開催。広域連携を検討する市町村は多い一方、全国的にも事例が少ない状況にあることから検討自治体の基盤強化を図ることがねらい。自治体、総合型地域スポーツクラブ、スポーツ団体などを対象に講演・事例紹介などを行う予定。

　安平町では多世代を対象としたチャリティーイベントを開催。パラスポーツやアダプテッドスポーツなどのプログラムを実施し、参加料を地域クラブへと還元する仕組みを実証する。

　余市町では前年度に引き続き指導者養成講習会を開催し、競技経験はあっても指導経験のない地域住民などを対象にコーチング、ハラスメント根絶、リスク管理などの基本的スキル・知識の習得を図る講習を行う。

　３町では共通して多様な運動が体験できるスポーツイベントを各１回開催する予定。プロスポーツチームによる協力を得るとともに協力企業の試供品を参加者に提供するなど民間企業との連携を図る。近隣市町村からの参加も可能とし、一部イベントではＩＣＴを活用した遠隔指導プログラムも検討する。

　冬には部活動の地域移行の啓発を図るシンポジウムの開催を計画。全道の行政・スポーツ・学校関係者を対象に実証自治体による取組例の紹介を行い、地域スポーツ再構築の必要性などを周知する。来年2月、事業の成果報告会を開催する予定。

(道・道教委 2024-09-04付)