渡島・檜山管内６校で意見交換　自分たちの考え　道政に　こどもの意見反映推進事業

（道・道教委 2024-09-10付）

こどもの意見反映推進事業・意見交換会

　【函館発】こども基本法の施行に伴い、道は６年度「こどもの意見反映推進事業」として、各管内の小・中学校、高校４２校で道政に対する意見交換の場を設けている。渡島・檜山管内では８月から計６校で実施。児童生徒は道が行う取組に理解を深めながら、活発に意見を交わした。

　こども基本法第１１条において、こども施策の策定および実施、評価に当たって、子どもや若者、子育て当事者等の意見を反映させるために必要な措置を講ずることが、地方公共団体に義務付けられている。

　道は６年度「こどもの意見反映推進事業」を立ち上げ、二つの取組を推進。道政１０分野に対して、インターネットを通じて全道の若年層を対象にした意見募集に加え、１４振興局の小・中学校および高校で対面型の意見交換会を実施している。

　意見交換会の運営は㈱北海道新聞社が受託。渡島管内では函館市立駒場小学校、八雲町立八雲中学校、函館中部高校、檜山管内では乙部町立乙部小学校、上ノ国町立上ノ国中学校、江差高校の計６校で実施した。

　うち江差高では３年生「国語表現」の時間を活用して展開。「地球環境問題」をテーマに①森林などの自然の減少②川や海などの水の汚染③地球温暖化④生物多様性が失われること―の４点の課題を取り上げた。

　生徒たちは５グループに分かれ、一つの課題に関して対策等を交流。自身の意見を付箋に書き、模造紙に貼ることで各自の考えを可視化して話し合いを深めた。

　個人ができる日常的な心がけを共有する中、「自然がどれほど減っているかを知る」「危機感を持ってもらう」など、一人ひとりの意識醸成に言及する声も多く上がった。

　水質汚染に関して、身近に海がある地域で育った生徒たちは「きれいな海に慣れていて、他地域との問題点が異なりそう」と考え、海の水質を守る方策を話し合った。

　意見交換会を終え、生徒は「自分一人では解決できない問題。今回の意見交換が少しでも解決に向かうきっかけになれば」と話した。

　道ホームページでは１２月２０日まで、道内在住の小中学生および高校生から広く意見を募集している。

(道・道教委 2024-09-10付)