道教委 地域と学校連携推進協〈道南〉 「続ける覚悟」が大切 札幌伏見支援・倉科校長ら発表
(道・道教委 2024-09-09付)


地域と学校の連携推進協議会(道南ブロック)

 【函館発】道教委は8月28日、地域と学校の連携推進協議会(道南ブロック)をオンラインで開催した。胆振・日高・渡島・檜山の4管内から教育関係者51人が参加。実践発表や部会協議を通して、地域と学校が相互に連携・協働しながら地域学校協働活動を充実させる方法等に理解を深めた。

 この日、札幌伏見支援学校の倉科辰男校長、七飯町教委の生涯学習推進アドバイザーで地域学校協働活動推進員を務める住吉聡氏の2人が実践を発表した。

 倉科校長は、これまでに校長として赴任した新得高等支援学校、七飯養護学校、札幌伏見支援におけるコミュニティ・スクール(CS)の取組を紹介。うち七飯養護に関しては、北斗市に位置するおしま学園分校での活動を中心に振り返った。

 在任中、おしま学園分校の職員からCS導入の相談を受けた倉科校長は「学校、家庭、地域の思いを把握し、みんなが目指せるものをつくっていこう」と、前任校で得た経験を踏まえて推進した。家庭や地域との熟議を経てCSを導入した4年度、初会合から委員と共に子どもたちを思って様々な活動を考案。委員の協力を得て、徐々に地域と協働した活動が活発化した。

 倉科校長は、人を動かす要因の一つに「続ける覚悟」を挙げ「理念と目的を忘れず、教育課程に位置付けて毎年実施する覚悟を示すことで、地域からの信頼はより強固になり、地域と共にある学校はさらに発展する」と説いた。

 七飯町教委の住吉氏は、地域と共にある学校づくり、学校を核とした地域づくりに向けて、CSと共にスクール・コミュニティ(SC)を一体的に推進する町内の取組を紹介した。

 町内では、住吉氏が地域学校協働活動推進員として学校運営協議会や校長会および教頭・主幹教諭会議に出席し、求めに応じて助言や提案、各校区の実情交流を推進。3校区には地域コーディネーターが1人ずつ配置され、町地域学校協働本部が各校区の独自性を生かした取組を後押ししている。

 住吉氏は「学校運営協議会による熟議がCSの根幹」とし、学校と地域がビジョンを共有する重要性を示した。

 「CS・SCをどう進めるかは、当事者である私たちが、協議を経て納得解を見いだし行動することが大切」と強調。推進員として、学校運営協議会の質的向上、学校や地域との関係構築や、子どもと大人の接点づくりなどを進めていることを伝えた。

 このあと、学校運営協議会や校内体制等の実際、地域コーディネーターの役割などに関して、部会に分かれて協議した。

(道・道教委 2024-09-09付)

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