道産業教育審議会 第2回会合 中学校教員向けにPRを 担い手育成の在り方調査
(道・道教委 2024-09-09付)

産業教育審議会

 第29期道産業教育審議会の第2回会合が4日、札幌市内の道第二水産ビルで開かれ、「本道産業の担い手育成に資する産業教育の在り方に関する調査」の審議がスタートした。専門委員会でまとめた調査案の概要や調査実施後の分析、調査の活用方法等について議論。委員からは「調査結果から見えた課題や分析結果をもっと広く中学校の教員向けに発信すべき」などの意見が上がった。

 審議会は、産業教育振興法、道産業教育審議会条例および同規則に基づいて設置しているもの。

 昨年12月に開催した初会合では、職業学科で学ぶ生徒とその保護者、教員、企業等を対象とした「本道産業の担い手育成に資する産業教育の在り方に関する調査」の実施が決定。同審議会での調査の実施は13年ぶりとなる。また、調査概要や具体的な調査項目等の案を作成する専門委員会(明田川知美委員長)が設置された。

 第2回会合には委員13人が出席した。

 開会に当たり、道教委の髙田安利高校教育課長があいさつ。5回にわたる専門委員会の開催、オンラインを活用した打ち合わせなどを通してまとめた調査の分析結果について触れ「道教委として、今後の産業人材の育成に資する施策の検討における貴重な資料として、大いに役立てていきたい」と述べた。

 続いてあいさつに立った岡部善平会長は、本道の産業教育が持つ課題に対する解決の糸口を探ることができるよう、活発な議論を求めた。

 議事に移り、専門委員会の明田川委員長が調査案の概要について説明した。

 調査には、産業教育が直面している課題と調査で明らかにしたい柱を設定。本道の産業教育が直面している課題として「志願者が減少傾向」「職業学科を担当する教員不足」「先端技術等を学ぶ機会の確保に向けた企業等との連携」の3点を挙げた。

 これら課題を踏まえ、調査の実施による着地点(ゴールイメージ)として①専門高校が取り巻く関係者間のマッチングに関する状況やニーズの把握および整理②各学校が取り組む情報発信と広報活動における現状と課題の把握および整理③今後、道教委が取り組むべき施策を検討する上で必要となる論点の把握および整理―の3点を据え、これらに沿った質問項目を設定した。

 調査対象は、前回調査の対象だった高校の在学生、卒業生、職業学科の教員、企業等に、中学生と中学校教員、中学校保護者、教員養成課程の大学生を追加。「在校生用」「職業学科卒業生用」「企業用」など、各対象者専用の質問紙を用意した。

 今後、9月末ごろに各学校等に調査紙を発送。回答締め切りは10月末とし、11~12月にかけて調査結果の集計・整理を行う予定となっている。

 委員からは、適切な調査対象人数の検討を求める意見や調査結果から見えた課題や分析結果を広く中学校向けに発信していくよう求める声などが上がった。

(道・道教委 2024-09-09付)

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