札幌定山渓学園 概要説明会 旅行的行事 異学年混合で 小学5年生から制服着用(札幌市 2024-10-03付)
地域住民や保護者を前に、教育活動のねらいを説明した
札幌市立定山渓小学校(石川直道校長)と定山渓中学校(関根昌彦校長)は9月25日、定山渓中で7年度に開校する市立定山渓学園の概要説明会を開き、教育活動の方向性を示した。旅行的行事を異学年混合のブロックごとに実施するほか、中1ギャップ解消の観点で小学5年生から制服着用とする計画を周知した。関根校長は「市内で最も特色のある教育活動を進めていきたい」と展望する。
ことし4月に開校した福移学園に次いで、市内で2校目となる義務教育学校・定山渓学園は、定山渓中の敷地内に校舎を改築し、定山渓小と一体化する。
説明会には地域住民や保護者ら約20人が参加し、建設中の校舎玄関を見学。両校の管理職や教職員が学校経営、教育活動、開校に向けた今後の予定を伝えた。
学校教育目標は「自ら考え共に学ぶ 人や自然を愛する 健やかに伸びていく」と定めた。児童生徒や保護者地域の思いを踏まえ、地域と共にある学校として、9年間の系統性・連続性のある教育の実現を目指す願いを込めている。
前期・後期課程は、通常の小・中学校と同様に、前期を1~6年生、後期を7~9年生とするが、発達段階を大まかに分ける「ブロック制」は、定山渓の頭文字を取って1~4年生(Jブロック)、5~7年生(Zブロック)、8~9年生(Kブロック)の3ブロックとする計画。下級生が上級生に憧れを抱けるような構成とし、特色ある教育を実現するというねらいがある。
各ブロックでは、総合的な学習の時間や体育の授業のほか、学園祭、遠足などの学校行事に合同で取り組むことで、異学年交流の機会を広げる。
その一環として、旅行的行事は7年度からZブロック合同で実施する方式に変更。初年度は5、7年生の宿泊学習、6年生の見学旅行として位置付け、市内小金湯に宿泊する。8年度は市外、9年度は再度市内で旅行的行事を行うことで5~7年生の旅行的行事を完結させる試み。ブロック間の交流を深めるとともに、費用を抑えられる効果が期待される。
段階的に教科担任制の導入も進める。1~4年生は音楽、図工、体育の副教科、5年生は国語科、算数科を除く全教科で取り入れ、6年生からは全教科で担任制を目指す。
服装などの心得に関しては、中1ギャップの未然防止に向け、5年生から制服を着用とする方針。一般的には中1の7年生から制服を購入するため、5年生で購入の際は連合町内会の支援を受けられるようになっている。
説明会で関根校長は「市内で一番小さい学校で、最も特色のある教育活動を展開していきたい」と力を込めた。
今後は12月17日に定山渓中で新入生保護者説明会を開き、PTA活動や部活動、各学年の教育課程の詳細について検討事項を周知する。
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(札幌市 2024-10-03付)
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