札幌市教委　学校教育情報化計画方向性　情報活用能力発揮　新たな価値創造　個々が主体的にＩＣＴ活用

（札幌市 2024-10-04付）

　札幌市教委は２日、仮称・学校教育情報化推進計画の策定に向けた検討会議の初会合を開き、計画の方向性などを示した。目指す児童生徒の姿に「子ども一人ひとりが、ＩＣＴの特性や強みを生かしながら主体的に活用することで、情報活用能力を発揮し、新たな価値の創造に挑んでいる」を掲げた。

　元年に施行された学校教育情報化推進法では、文部科学省が策定した学校教育情報化推進計画をもとに、各都道府県、市町村で計画を策定することが努力義務とされている。

　市教委はことし３月、第２期教育振興基本計画を策定。基本的方向性を踏まえた基本施策の一つに「教育ＤＸ推進に向けた教育環境の整備」を掲げ、ＩＣＴを活用した教育の推進、ＩＣＴ機器・デジタルコンテンツ等の整備などを推進するとしている。

　学校教育情報化推進計画は、教育情報化推進計画の下位計画に位置付け、方向性や施策を盛り込む予定。計画期間は、教育振興基本計画の前期アクションプランと合わせ１０年度までとする。

　ＧＩＧＡスクール構想に基づき１人１台端末が整備されて約３年。市内における課題として、児童生徒への情報活用能力の育成、学校・教員間での活用状況の差、ＩＣＴを活用した校務の効率化や教員の多忙化解消などが挙がる。

　これを踏まえ、ＩＣＴの利点を最大限に生かした教育活動を推進するとともに、ＩＣＴ活用を通して児童生徒、教職員の可能性を引き出すことを目指し、それぞれの目指す姿を明確にした。

　目指す児童生徒の姿は「子ども一人ひとりが、ＩＣＴの特性や強みを生かしながら主体的に活用することで、情報活用能力を発揮し、新たな価値の創造に挑んでいる」とした。

　目指す教職員の姿は「全ての教職員が、ＩＣＴを効果的に活用できる指導力を高め、小中高を見通した情報活用能力の育成に取り組んでいる」と示した。

　目指す学校環境には「ＩＣＴを活用した校務の効率化により、全ての教職員がゆとりをもち、子ども一人ひとりと向き合える学校環境」を掲げた。

　１１月１２日に開催する次回会議で基本方針と具体的な施策、指標などを提示する予定。年度内の策定を目指す。

(札幌市 2024-10-04付)