札幌鴻城小 学びを確かめる会 考え、伝え合う授業 学び方や交流相手 自由に選択
(札幌市 2024-10-07付)

鴻城小学びを確かめる会

 札幌市立鴻城小学校(石森直記校長)は9月27日、同校で学びを確かめる会を開いた。研究主題「自ら考え、伝え合う子」のもと、国語、社会、算数、道徳の4授業を公開。教員や友人との対話によって児童自身が学びを深められるような指導を展開した。

 研究は2年度から開始。3年度以降の研究では協働的な学びを課題と捉え、副主題を「言いたい・聞きたい・つなげたい授業」と定めた。児童が学び方や資料、交流相手を自由に選べる授業実践から友人の考えを聞き、伝える楽しさを味わうことで新たな考えを目指すことのできる授業を目指している。

 公開授業のうち、5年生社会科「自動車の生産にはげむ人々」(児童数33人)は、鈴木龍平教諭が指導した。

 本時は、現在の自動車に求められていることを考えるなど、思考力・判断力・表現力等を養う単元構成。鈴木教諭は現在と過去の自動車の変化の歴史を比較することで、高性能な自動車が生産されるようになった理由など、学習の見通しを持てるような授業を展開した。

 車や歩行者を識別し、自動ブレーキ機能等でドライバーに警告する「アイサイト機能」を搭載した車と、世界初の自動車の写真をデジタルサイネージに投影し、全体交流の場でそれぞれの時代に求められている機能を考えさせた。

 命を守るためのアイサイト機能や、世界初の自動車が大砲を運ぶために造られたことを児童との対話を通して確認し、現代の自動車で多く利用されている機能について話題を展開。

 「自動駐車機能搭載の自動車」「リフト付きの自動車」「電気自動車」の三つの写真を提示し、資料から読み取った気付きをグループや全体の話し合いを通して深めることができるようにした。

 児童はそれぞれの車の目的をワークシートに記入し「運転に慣れていない人や安全・安心のため」「車いすを使用する人のためのもの」「地球温暖化を防ぐため」などの考えをグループや全体で共有した。

 鈴木教諭は、児童の意見を踏まえ「現在の自動車は安全性やユニバーサルデザイン、環境対策が特に求められている」と説明。人々のニーズに応じて変化した自動車の変遷について理解を深めさせるとともに、未来の自動車像について想起させることで次時への見通しを持たせた。

(札幌市 2024-10-07付)

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