札幌美香保中と美香保小、北光小　子の声　地域に届け　児童生徒と大人でサミット

（札幌市 2024-10-16付）

美香保っ子サミット

　次年度からコミュニティ・スクールを導入する札幌市立美香保中学校（伊達峰史校長）、美香保小学校（髙屋敷優校長）、北光小学校（出葉充校長）のパートナー校は７日、美香保中で第１回「みかほっ子サミット」を開いた。児童生徒のほか、地域住民やＰＴＡら約５０人が参加し、混合のグループで交流。大人たちはより良い学校生活を考える子どもたちの思いや願いを聴き、自治的な活動ができるよう後押しした。

　パートナー校の３校は、中１による小６への学校紹介や教員同士の授業交流など日頃から小中一貫した教育を推進。本年度は子どもの声を家庭や地域に届けようと「みかほっ子サミット」を企画した。

　美香保中の生徒会役員は、札幌市教委が重点として位置付けるさっぽろっ子自治的な活動の推進校として９月に開催した「さっぽろっ子サミット」の企画・運営に携わった。

　「みかほっ子サミット」では、推進校として経験したことや、他校の生徒との交流で得た学びを小学生と大人たちに報告した。

　いじめやトラブルを防ぐための取組やジェンダー格差を生まない環境づくりなど、市内各校で展開している特色のある活動を紹介した生徒の一人は「個人の意見を尊重し、相手の意見を聞くことができるのは、相談しやすい環境があってこそ」と呼びかけた。

　報告後は、３校の児童生徒と地域住民、保護者が混合のグループで対話する場面を設けた。

　各グループでは中学生のリーダーシップのもと「疲れた時どうやってリフレッシュしているか」「つらい時や頑張ることができない時、どう過ごすか」などと話題を展開。

　あるグループでは中学生が小学生に「中学校で頑張りたいことはある？」と質問。児童から「生徒会役員に立候補して、笑顔のあふれる学校をつくりたい」という声が上がると、地域住民が「大人のどんな応援があったら実現できそう？」と寄り添った。児童生徒は大人たちとの対話を通して、自治的な活動の楽しさを広げる視点を養った。

　美香保中の上野智恵美教頭は取組を通して「みかほらしいコミュニティ・スクールの礎になれば」と期待を寄せるとともに「地域の力を借りながら、子どもたちが多様な社会で自由に自分らしく生きる力を育んでいけるよう尽力していきたい」と力を込めた。

(札幌市 2024-10-16付)