札幌市中学校教頭会　全日研修会　未来拓く力育む学校へ　教育課程部など６部提言発表

（札幌市 2024-11-15付）

札幌市中学校教頭会全日研修会

　札幌市中学校教頭会（杉田勝会長）は１１日、ホテルライフォート札幌で６年度全日研修会を開催した。第１６次研究主題「未来を切り拓く力を育む魅力ある学校づくり～夢と志をもち未来を切り拓く力を育む活力ある学校づくりの推進」のもと、教育課程部など６部が３ヵ年継続研究の２年次目の取組を踏まえて提言。教頭としての職能向上に向けて研鑚を積んだ。

　同会は、５年度から第１６次３ヵ年継続研究をスタート。小主題「資質・能力の包括的な育成に向けた学校づくりの推進」のもと①教育課程の編成を含めたカリキュラム・マネジメント②札幌市学校教育の重点等を踏まえた教育課程の編成・改善―の２点に関する研究を進めている。

　あいさつに立った杉田会長は、本年度導入された出退勤管理システムをはじめ、コロナ対応や校務支援システムなど「われわれ教頭が先頭に立って運用や対応に道をつくる役割を果たしてきた」と会員の努力をねぎらいながら、会員同士のつながりに感謝の言葉を述べた。

　学校運営へのさらなる貢献に向けて「一人で得られる経験には限界があるが、皆さんがまとめたレポートは１００通りの経験と工夫が記されている宝だ」と強調。全日研修会でそれぞれの経験を共有し、学びが一層深まることに期待を寄せた。

　続いて、６部の代表者がそれぞれの研究主題に基づいて取り組んできた実践を踏まえて提言発表した。

　教育課程部では、太平中学校の村上志行教頭が「教育課程の組織的な編成と推進」について発表。「子どもを大切に思う気持ち」を念頭に、ボトムアップ型で教育課程を編成することで、教職員一人ひとりの当事者意識の高揚を図る取組を紹介した。

　このほか、伏見中学校の帰家大祐教頭が「特別支援学級に在籍する生徒の進路指導を見通した評価・評定」、宮の森中学校の浦崎楽教頭が「問題行動への組織的対応の在り方～当たり前の再確認」、屯田中央中学校の清水圭教頭が「本校におけるキャリア教育とその実践」、常盤中学校の松浦雅史教頭が「学校現場における生成ＡＩの導入とその活用」、山鼻中学校の高野聖教頭が「ＣＳ設立、そして運用初年度の取組」と題してそれぞれ発表した。

　提言を受け、札幌市教委の喜多山篤児童生徒担当部長が助言したあと、各部がグループ協議。それぞれ二つの視点に基づき、研究主題に迫る実践のより良い在り方について研鑚を積んだ。

　このあと、札幌市中学校長会の秀島起也会長が「教頭先生のウェルビーイング」と題して講話を行った。

(札幌市 2024-11-15付)