札幌ＪＣ　秋元市長に発表　より良いまちにしよう　高校生が社会課題解決へ

（札幌市 2024-11-15付）

青年会議所の事業報告会

　札幌青年会議所（佐藤昴紀理事長）が市内の高校生を対象に実施した「ＮＥＸＴ　ＧＥＮＥＲＡＴＩＯＮ　ＡＣＡＤＥＭＹ」の市長報告会が１０月下旬、市役所本庁舎で開かれた。若者に政治に関心を持ってもらうことをねらいとしたもの。代表して札幌光星高校のグループが、札幌をより良いまちにしようと考えたアイデアを秋元市長に発表した。

　事業は、若者の選挙投票率の低さという課題に着目し、未来人材育成委員会が中心となって取り組んだもの。これからの社会を担う若い世代が将来に希望を持ち、政治参画への意識を高めることを目指した。

　６月下旬から８月中旬にかけて３回のアカデミーを開催。札幌光星高、札幌稲雲高校、有朋高校から２８人の生徒が参加し、５グループに分かれて「社会課題の解決」に向けてアイデアをまとめた。

　９月に発表会「ＮＥＸＴ　ＧＥＮＥＲＡＴＩＯＮ　ＦＯＲＵＭ」を開催し、各グループが探究活動の成果を発表した。

　報告会では、未来人材育成委員会の松下朋弘委員長が事業の概要を説明したあと、発表会で最優秀賞に輝いた札幌光星高のグループが「各区の公共施設の自習スペースを増やしたい」という趣旨のプレゼン内容を秋元市長に発表した。

　他都府県の状況などと比較しながら、自習スペースの意義を説明。「今回の発表をもって活動を終了するのではなく、今後も札幌市がより良いまちになるよう様々な人と協力して考え、活動していきたい」とまとめた。

　発表を聞いた秋元市長は、過日行われた衆議院選挙の状況に触れ「若い世代からは“高齢者の意見が優先されて自分たちの声は届かない”などと諦めを感じる。残念に思うのと同時に、そういった雰囲気を感じさせる社会構造は問題」と危機感を募らせた。

　その上で「様々な問題について自分事として考えていくこと、自分たちだけではなくいろいろな世代の人に思いをはせることが大事」と強調した。

(札幌市 2024-11-15付)