札幌市教委　個人情報取扱いで　全市立校　規程策定を　情報流出防止対策強化へ

（札幌市 2024-11-26付）

　札幌市教委は本年度、個人情報の取り扱いに関する規程の策定を全市立学校・園に求めている。指導要録や個人調査票など幼児児童生徒の氏名等が記載された個人情報について、複写・印刷、持ち出しなど制限される取り扱い事項を整理することで、各校における情報流出の防止対策を強化させる。

　本年度、市立学校で個人情報の流出事案が複数発生したことを受け、再発防止に向けた対応。安全かつ適切な個人情報の管理・取り扱いを徹底するため、９月末に市立学校・園へ通知を発出し、紙で保有する個人情報を含む資料の取り扱いに関する校内規程を明文化するよう求めた。

　市教委が示した規程例をみると、児童名簿や学級編制、卒業生台帳等幼児児童生徒の氏名等が記載された学校運営事務、指導要録・個別の指導計画等各教科等の学習指導、相談記録、指導記録等の生活指導、健康診断表、食物アレルギー等保健・健康指導、進路指導に関わるもののほか、ＰＴＡ名簿や就学援助関係書類等保護者や家庭状況に関わるもの、地域人材、外部講師の連絡先等地域の関係者に関わるものなど。

　制限される取り扱い事項については、対象となる個人情報の複写または印刷、送付・持ち出し、適切な管理に支障を及ぼす恐れがある行為で、資料の印刷等電子データでは不都合がある場合は、各学校の必要に応じて学校・園長が指名した管理担当者が許可する「制限行為の許可事由」を明記している。

　制限行為の許可手続きに当たっては、申請書に必要事項を記載し、管理担当者に許可を申請するなどの対応を講じることを例とし、各校では実態に応じて申請者や管理職のサイン欄を設けるチェックリストなどの作成を進めている。

(札幌市 2024-11-26付)