札幌北陽中　進路学習　高校受検の心構えとは　平岸高、新川高教職員が説明

（札幌市 2024-11-27付）

　札幌市立北陽中学校（東海林裕子校長）は１９日、同校で１・２年生と保護者約４００人を対象とした進路学習を実施した。市立札幌平岸高校と市立札幌新川高校の教職員２人が講師を務め、両校の特色や受検方法を説明。生徒は高校の多様な教育活動や進路決定の在り方に触れ、高校受検に向けた心構えを探った。

　同校は前期と後期の年２回、総合的な学習の時間の一環として進路学習を設定。進学に向けて必要な知識を育むとともに進路を考えるきっかけにつなげようと、本年度は高校の先生から直接話を聞く機会を設けた。講師には、平岸高の秦万寿雄教諭、新川高の森岡英生教諭を迎えた。

　秦教諭は美術やデザインをより専門的に学ぶことができるデザインアートコースの取組をスライドで紹介。自分たちで衣装を作り、演舞する学校祭や、よさこいソーランで訪れた石川県の人々との縁で書道パフォーマンスに取り組む生徒の校外活動を示した。

　進路選択に向けては、高校の教育活動の指針を示すスクールポリシーを確認することを手段の一つとして紹介。生徒たちに対し「たくさんの人と出会い、頼り、生きる力を身に付けてすてきな大人になって」と呼びかけた。

　森岡教諭は同校の卒業生として登壇。「中学校時代の経験が役に立っている。今取り組めることを一生懸命頑張って」と激励した。「単位制高校が増え、全日制普通科が少なくなってきた今だからこそ魅力的な高校」とアピール。特色として小・中学校が近い地域性を生かし、算数と英語を教える独自の取組「学びのデザイン」を挙げ「相手の立場に立って教え方を考える活動を通して、新しい発見が見えてくる」と伝えた。

　質疑応答で生徒は高校の定期考査や進路選択のポイントなどを質問。「行きたい高校が見つからない」と悩みを打ち明ける生徒に対し、森岡教諭は「やりたい部活や制服など理由は何でも良いと思う。少しでも興味のあるところを調べて決めるきっかけになれば」と助言。秦教諭は「様々な高校の学校説明会に参加するのも一つの手段」と答えた。

　阿部桜來さん（２年）は「今のうちにしておいた方が良いことや各校の特徴、学校生活が確認できた。高校受験だけではなく、大学受験や就職など将来の目標に向けて意識を高めることができた」と話した。

(札幌市 2024-11-27付)