4定札幌市議会代表質問(4日)
(札幌市 2024-12-06付)

◆少子化の対応等 広い視点で検討 通 学 区 域

 札幌市教委の山根直樹教育長は4日の第4回定例市議会代表質問で、学校規模適正化を進める際の通学区域の考え方について、少子化への対応や小中一貫した教育の観点を考慮するなど、広い視点で検討を進めていくとした。

 市教委が指定する市内小・中学校の通学区域は、道路や河川、行政区界や町界などの地理的要因のほか、学校施設の規模など様々な事柄を検討の上、保護者や地元町内会の意見を踏まえて決定している。

 山根教育長は対象となる小規模校の保護者や地域との協議では、町づくりセンターや地区会館などの複合化を背景に、地域コミュニティーへの配慮や学校の通学区域を踏まえた議論が交わされたと説明。今後の学校規模適正化における通学区域の設定に配慮するとした。

 山田洋聡議員(自由民主党)の質問に対する答弁。

◆学びや成長支える 学校づくり推進へ 管理職の資質向上

 山根教育長は校長が学校経営力を発揮し、子どもの学びや成長を支える学校づくりを進められるよう、管理職の資質向上に努めていくとした。

 学校における校長職の権限とその重要性に鑑み、市教委では学校管理職に求められる資質向上について「教育への情熱や子どもへの愛情はもとより、確かな教育理念とともに社会の変化を見据えた学校経営力を求めている」と説明。

 これまで取り組んできた今日的課題を踏まえた危機管理や組織マネジメントを取り入れた研修、管理職を目指す教職員向けの学校経営を学ぶ機会の設定などの取組を通して、管理職の資質向上に努めていくとした。

 山田議員の質問に対する答弁。

◆社会全体で子を 支える環境充実 札幌らしいCS活用

 山根教育長は札幌らしいコミュニティ・スクールの仕組みを活用し、社会全体で子どもの育ちを支える教育環境の充実に努めていくとした。

 本年度から全ての園・学校において「子どもの声を聴く」を重点に子どもがより良い学校づくりについて話し合う「さっぽろっ子サミット」を開催したことを報告。

 今後は子どもも参加する札幌らしいコミュニティ・スクールの仕組みを活用し、大人が子どもたちのために活発に意見を交わし、協力し合う機会を通じて子どもの育ちを支えていくとした。

 山田議員の質問に対する答弁。

◆関係機関と連携し 安心できる環境を いじめ対策

 山根教育長は、これからのいじめ対策について、垣根を越えた関係機関との連携によって子どもが日々安心して過ごせる環境づくりを整えていくとの考えを示した。

 市教委はことし10月、当時小学3年生の男子児童が中学生の男子生徒から性的ないじめを受けていたとして、いじめの重大事態に認定し、調査報告書を公表した。

 山根教育長は「同事案のように、複数の学校種や民間団体が関わるケースに適切に対処していくには、一層重層的・包括的に支援を行うことが重要」と強調。子ども未来局や保健福祉局と相互に連携することで、学校以外の居場所や家庭を含めて支援できるよう、体制の強化を進めていくとした。

 森基誉則議員(公明党)の質問に対する答弁。

(札幌市 2024-12-06付)

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