札幌市教委が小・中学校運営研開く 円滑な業務推進に向け カリキュラムマネジメント基本と役割など研鑚 岐阜大・田村氏登壇(市町村 2015-08-21付)
札幌市立小・中学校学校運営研修会
札幌市教委は十七日、市内のちえりあで二十七年度札幌市立小・中学校学校運営研修会を開催した=写真=。岐阜大学大学院の田村知子准教授が「これからの学校教育~カリキュラムマネジメントの観点から」と題して講演。参加した約七十人は、より一層の業務推進に向けて研鑚を積んだ。
冒頭、紺野宏子研修担当課長があいさつ。子どもたち一人ひとりの心身の発達段階を考慮しながら、札幌の豊かな環境を踏まえ、地域や学校の実態に即した特色ある教育課程の編成・実施を呼びかけ、「担当している職務について現時点での成果や課題を交流し、二学期や次年度の業務の推進につなげてほしい」と自校のミドルリーダーとして活躍するよう期待した。
引地秀美学校教育部長が学校教育における今日的課題について講話したあと、岐阜大学大学院の田村准教授が「これからの学校教育~カリキュラムマネジメントの観点から」と題して講義や演習を行った。
田村氏は、カリキュラムマネジメントについて、「各学校が学校の教育目標をより良く達成するために、組織としてカリキュラムをつくり・動かし・変えていく、継続的かつ発展的な、課題解決の営み」と説明。札幌市の子どもの自己評価をうまく活用する求めたほか、「課題は現状を把握しないと見いだすことができない。評価から始めるマネジメントサイクルで、課題の共有化を図ってほしい」と呼びかけた。
また、カリキュラムマネジメント論が登場してから中央教育審議会(中教審)答申などで、「総合的な学習の時間のみならず、キャリア教育や道徳、言語活動の充実において必要とされている」と紹介。国際的な動向ではグローバル社会を生き抜くために必要な能力を示す二十一世紀型スキルの、①思考の方法②働く方法③働くためのツール④世界の中で生きる―の四項目を説明した。
知識構築のための新たな評価と学習環境にもふれ、「学習目標から後戻りする方法」「児童生徒が新しい学習目標を発見することを可能にするような方法」といった二つのアプローチも示した。
午後からは、「カリキュラムマネジメントの基本とその役割」「カリキュラムマネジメントによる評価と改善」について講義・演習を行った。
(市町村 2015-08-21付)
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