旭川市教委の学校給食提供システム基本構想案 共同調理方式を採用 41年度までに6施設整備(市町村 2015-08-20付)
【旭川発】旭川市教委は、学校給食提供システムの在り方に関する基本構想(素案)をまとめた。共同調理所方式を基本的な考え方に採用。現在改築を進めている東旭川学校給食共同調理所をモデルに、同調理所を含む六ヵ所程度で施設を整備する。構想期間は、同調理所が完成する二十九年八月から四十一年度まで。期間内に各施設の整備を進め、施設の稼働に伴い、ドライシステム導入校を除いて、給食提供を開始する。
旭川市では、自校で給食を調理する「単独調理方式」、自校のほか他校の給食も調理する「親子調理方式」、共同調理所で一括して調理する「共同調理方式」の三方式で、市内小・中学校に給食を提供してきた。
現在、単独・親子調理方式が計四十八施設、共同調理方式が一施設の合計四十九施設を運営。これらの施設の中には、老朽化や狭あいによる衛生環境の確保が課題となっている。
安心・安全な学校給食の提供に向けた施設環境の整備のため、市教委では、二十六年七月に検討委員会を立ち上げた。
検討の結果、老朽化した校舎の改築整備に合わせて単独・親子調理方式で給食施設を整備すると、老朽化や狭あいなどの解消に長い年月がかかることや、財源の確保等に課題があることが分かった。
そのため、共同調理方式を基本的な考え方とした上で、施設の整備に当たり、活用可能な施設の有効利用を図ることとした。現在改築が進められ、二十九年八月に完成する東旭川学校給食共同調理所を含む六ヵ所程度(中央・東・西・南・北東・北地区)で施設を建設。加えて、食育指導に有利な単独調理方式の利点を可能な限り取り込む。
基本構想における方針としては、地場産物を活用し、調理所ごとに独自献立を作成するほか、アレルギー食に対応した学校給食を提供できる設備を導入。また、各施設では地区の特色を生かし、農村体験学習など地域の生産者との連携を重視したコミュニティー機能を付加する。
施設の稼働に伴い、その地区のドライシステム導入校を除いて、給食の提供を開始する。ドライシステム導入校は、構想期間以後に校舎の改築が予定された時点で受配を検討する。
構想の期間について、東旭川学校給食共同調理所完成の二十九年八月以降、同調理所をモデルとして、事業や整備内容等について検証。三十四年度を中間年度、四十一年度を最終年度に設定した。
各施設の建設期間について、二ヵ所目は三十一~三十四年度、三ヵ所目は三十二~三十五年度、四ヵ所目は三十四~三十七年度、五ヵ所目は三十六~三十九年度、六ヵ所目は三十八~四十一年度。整備する地区の順序は未定となっている。
旭川市教委では「今後の学校の統廃合を見越した上で、中間年度で施設数を含む給食提供の在り方を見直していきたい」と述べている。
(市町村 2015-08-20付)
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