札幌市立小中のスキー学習実施予定校数　中学校９２・９％で微減に　バスの確保や運賃高騰が要因

（市町村 2015-09-17付）

　札幌市立小中学校における本年度スキー学習実施予定校がまとまった。小学校では全二百二校で実施を予定している一方で、中学校では九十一校、九二・九％で前年度から微減。市教委では、その要因として、「バス代の高騰」「バスの確保の難しさ」を挙げている。

　小学校では、スキー学習の実施について二十一年度から実施率一〇〇％となっている。

　一方、中学校では、十四年度に学習指導要領改訂で保健体育の授業時数が減ったほか、学校の小規模化に伴う体育教師数の減少などで十四年度は五十三校（五四・六％）、十五年度は四十三校（四四・三％）、十六年度三十八校（三九・二％）と年々実施校が減っていた。

　市では、二十一年度から「雪・環境・読書」をテーマとした札幌らしい特色ある学校教育を展開。二十一年度三十校（三〇・六％）、二十二年度四十七校（四八％）、二十三年度六十七校（六九・一％）、二十四年度八十七校（八九・七％）、二十五年度九十一校（九三・八％）、二十六年度九十三校（九五・九％）と増えてきたものの、本年度は九十一校、九二・九％と、減少に転じた。市教委では、「バス代の高騰」「バスの確保の難しさ」を要因に挙げている。

　二十四年度から完全実施となった中学校の学習指導要領では、保健体育の授業時間が年九十時間から百五時間に増加し、増えた時数をスキー学習に充てたところも多かったが、指導者確保や、スキー用具をそろえる保護者負担が課題となっていた。

　このため、札幌市ではスキーインストラクターを派遣し、指導者を確保するための市立中学校・高校スキー学習支援事業、市教委では使わなくなったスキー用具を回収し、提供するさっぽろっこスキーリサイクル事業を実施している。

　このほか、歩くスキーを実施する学校は小中学校ともに十四校、スケートは小学校八校と中学校六校、カーリングは小学校二校と中学校一校、リュージュは小学校一校と中学校一校、スノーボードは中学校一校、スノーシューは中学校二校で実施する予定となっている。

(市町村 2015-09-17付)