別海町教委「生き抜く力向上策定プロジェクト」　実践の成果に関心集まる　道外視察生かした授業を公開

（市町村 2015-10-16付）

別海中央小の授業を公開

　【根室発】別海町教委は九月下旬、現在取り組んでいる「生き抜く力向上策定プロジェクト」にかかる授業公開を町立別海中央小学校（住吉幹城校長）で実施した＝写真＝。三年生の算数の授業を公開。町内外から参観に訪れた教育関係者は、道外視察も踏まえた実践の成果に高い関心を示していた。

　別海型の教師力・学校力向上の施策を展開して、子どもたちの基礎学力向上を実現しようと前年度から同プロジェクトに着手。先進自治体の視察や調査研究、各学校における家庭学習に関する自主的な取組などが柱となっており、今回の授業公開は新潟県上越市の二校と同県阿賀町の四校を視察した成果を踏まえて実施した。

　授業は三年一組の算数で、単元名は「かけ算のしかたを考えよう」。関口祐太郎教諭と角野明美教諭が指導した。

　関口教諭は「長い縄と短い縄があります。短い縄の長さは百四十㌢㍍です。長い縄の長さは短い縄の長さの三倍です。長い縄の長さは何㌢㍍ですか」と問題を提示。三つの式から正しいものを児童に選んでもらい、はじめは計算せずにおよその長さを予想するよう促した。

　このあと児童は、選んだ式が正しいかどうかをグループをつくって検証。紙テープを用いて実際の長さもイメージしながら、「140×3」が答えであるという結論に至った。

　倍の計算は掛け算で求められることを理解した児童は、最後に別の問題にも取り組んで知識の定着を図った。

(市町村 2015-10-16付)