３定札幌市議会決算特別委員会（２０日）　小中連携の有効性など質疑

（市町村 2015-10-27付）

　三定札幌市議会第一部決算特別委員会が二十日、第一特別委員会会議室で開かれた。小形香織委員（日本共産党）、よこやま峰子委員（自由民主党）、長谷川衛委員（民主党・市民連合）、好井七海委員（公明党）が登壇し、「小中連携・一貫教育推進事業」「スクールカウンセラーの配置」等について質疑。引地秀美学校教育部長や松田昌樹児童生徒担当部長、山根直樹教育制度担当部長が答弁した。

【小中連携モデル校　取組の成果を検証】

　引地学校教育部長は、小中連携・一貫教育推進事業について、「中一ギャップの解消や専門的な指導による学力向上、九年間を見通した教育の在り方などについて、モデル校での取組の成果を検証し、札幌市における有効性など検討していきたい」と話した。小形委員の質問に対する答弁。

【カウンセラー配置　小学校は週１回へ】

　スクールカウンセラーの配置状況や役割について、松田児童生徒担当部長は「現在スクールカウンセラーを九十九人配置しており、中学校へは週一回八時間程度、小学校は月一回五時間程度訪問している。児童生徒の悩みや不安を受け止め、相談を受けるほか、親に子どもに対するアドバイスなど心の専門職として多様な役割を果たしている」と述べた。よこやま委員に対する答弁。

　現在、小学校では月一回の訪問とスクールカウンセラーの専門性を活用できていない状況にあることから、「将来的には各学校のニーズを踏まえつつ、週一回の配置を目指したい」と話した。

【政令市への給与　権限委譲で質疑】

　山根教育制度担当部長は、県費負担教職員の給与負担等の北海道から札幌市への移譲となる経緯について、「権限移譲は任命権と給与負担のねじれ解消に向けて求めていたもの。二十九年度を目途に行われる」と述べた。長谷川委員の質問に対する答弁。

【部活動外部指導者　来年度以降実施へ】

　運動部活動特別外部指導者活用事業について、松田児童生徒担当部長は「早期の実現を目指すべく、十月から特別外部指導者十人を十校に配置し、モデル事業を実施している。競技経験のない顧問や休日指導できない部活動などで半年間かけて課題や成果を検証し、来年度以降の事業実施を目指している」と話した。長谷川委員の質問に対する答弁。

【就労支援コーディネーターに期待】

　引地学校教育部長は、市立豊明高等養護学校に就労支援コーディネーターを配置したことについて、「今後期待される役割として、雇用先の開拓や生徒を就労に結びつけるノウハウを教員に伝えること、生徒の就労意欲の向上などが挙げられる」と話した。好井委員の質問に対する答弁。

(市町村 2015-10-27付)