札幌市学校図書館協議会が研究大会　成長支える図書館目指す　授業公開や研究発表、討議を実施

（関係団体 2015-12-08付）

札幌市学校図書館協議会研究大会

　札幌市学校図書館協議会（荻原啓会長）は三日、札幌市立平岸中学校で第三十九回研究大会を開催した。授業公開や研究発表、研究討議を実施。授業公開では同校の小笠原太郎教諭が二年三組（生徒数三三人）の国語「話し合って考えを広げよう～図書館を充実させるために本を探そう」を指導した。小笠原教諭は、課題解決に向けてワークシートを活用したほか、班同士での意見交換などを通して、自分の考えを深めることができるよう学習を展開した＝写真＝。

　同協議会は、研究主題を「学ぶ喜び、味わう楽しさ～子どもたちの育ちを支える学校図書館の創造」と設定。①札幌市の特色ある教育を進めるための研修・研究の充実②家庭・地域社会とのかかわりの中での学校図書館の在り方の検討③情報社会における学校図書館の在り方の検討―の三点を取組の重点としている。

　授業公開では、小笠原教諭が二年三組の国語「話し合って考えを広げよう～図書館を充実させるために本を探そう」を公開した。

　本時は五時間扱いの三時間目で、目標を「どんな本を入れれば図書館の機能を充実させられるかを考え、考えたことを意見交換することを通し、自分の考えを深めることができる」と設定した。

　前時まで学校図書館の機能について学習したほか、同校の図書館に足りない本や必要な本などを考え、班で整理した。

　はじめに、小笠原教諭は「自分たちの課題について、図書館にどんな本を入れたら良いか検討しよう」とテーマを発表。陸上の練習に関する本を集める際に、「絵が古い」「書いた人のことをよく知らない」と課題を挙げ、解決するために「有名選手が書いたもの」「カラーのもの」など、ワークシートの記入例について示した。

　生徒はワークシートに課題やそれを解決することができる本の特徴を記入。班で各自の考えを交流し、意見を整理した。

　交流した内容を各班のリーダーがほかの班に発表したあと、二つの班で集まり、「芸能関係の本を集めるなら一部分の情報ではなく、いろいろな詳細をまとめたものにしたほうがいい」「解説がついた分かりやすい参考書」などと意見を交換した。

　生徒たちは、「テレビドラマになった小説」「表紙がユニークなもの。また背表紙にも注目し、何冊か並んで絵になるものなど興味を引くものがいい」などと班同士の交流を通して、図書館にどんな本を入れたら良いかまとめた。

(関係団体 2015-12-08付)