十勝管内小中教頭会が研究大会開く　授業改善の検証サイクル確立を　１３０人が提言発表や協議通し研鑚

（関係団体 2015-12-09付）

十勝小中学校教頭会研究大会

　【帯広発】十勝管内小中学校教頭会（猪股宏亮会長）は十一月二十七日、十勝教育研修センターで本年度研究大会を開催した＝写真＝。約百三十人が出席。研究主題「豊かな人間性と創造性を育む学校教育～新教育時代の扉を開く、魅力あふれる学校づくり」のもと、教頭としての資質能力向上に向けて研鑚を積んだ。

　十勝教育局、十勝管内教育委員会連絡協議会、幕別町教委、十勝小・中校長会後援。

　冒頭、猪股会長があいさつ。本年度の全国学力・学習状況調査結果にふれた上で、「今後も、教育の質を保障するために、成果と課題を把握し、授業改善を図る検証サイクルを確立・充実させていくことが重要。本大会がそれぞれの課題解決の一助となり、実り多い研修となれば」と期待を寄せた。

　つぎに、十勝教育局の沼田拓己義務教育指導監、十勝小・中校長会の中村吉昭会長がそれぞれ来賓あいさつ。

沼田義務教育指導監は、学校運営の改善・充実に向けて、①学力の向上②いじめ問題への対応③教職員の服務規律の保持・徹底―の三点を要請。①では、全国学力・学習状況調査の結果にふれ、家庭学習について「家庭での学習習慣の確立に依然として課題がある。各学校において、家庭学習の習慣化や望ましい生活習慣の確立に向けた取組を家庭と連携しながら推進してほしい」と求めた。

　②では、「児童生徒が安心した学校生活を送り、健やかに成長していくために、すべての教育活動を通して、一人ひとりの良さや可能性を伸ばす生徒指導を学校が組織として進めることが大切」と強調。「アンテナを高く張り、児童生徒の変化を見逃さない指導やいじめの未然防止、早期発見・解消に向けた指導の見直しを」と訴えた。

　③では、「不祥事の発生を自分事ととらえ、未然防止につながる研修の実施など、不祥事防止に向けた効果的な取組を進めてほしい」と呼びかけた。

　中村会長は「未来を担う子どもたちのために、学校・地域・保護者が連携し、組織的に取組を進めることが大切。大会を通して、知恵を出し合い、真摯に学び、あすの学校経営に向けて、あらためて教頭の役割を追究してほしい」と述べた。

　このあと、道教育大学札幌校の佐々木貴子教授が「防災教育は、特別な教育ではない！―いざは、普段なり」と題して講演した。

　続いて、「信頼される学校づくりのための保護者・地域との連携・協働の取組における教頭の在り方」をテーマに、本別町立勇足中学校の島村雅樹教頭が提言を発表したほか、「教育課程」「子どもの発達」「教育環境整備」「組織・運営」「教職員の専門性」「副校長・教頭の職務」などの課題解決に向けて研究協議した。

(関係団体 2015-12-09付)