札幌市中学校長会が全体研修会開催　未来を拓く力育もう　研究最終年次―７部が発表

（関係団体 2015-12-07付）

札幌市中学校長会全体研修会

　札幌市中学校長会（猪股徹会長）は十一月中旬、ホテルライフォート札幌で全体研修会を開催した＝写真＝。研究主題「未来を拓き、社会を生き抜く力を確かに育む札幌市中学校教育」のもと、研究部など七部が発表。研究部では、確かな学びの培いと豊かな心の育みについて各校に調査した結果を報告し、学ぶ力の育成プログラムを活用した教育活動の工夫・改善の取組を今後も継続する必要性があることなどを示した。

　三ヵ年計画で進めている研究主題「未来を拓き、社会を生き抜く力を確かに育む札幌市中学校教育」の最終年次であり、研究部・施設部・指導部・保健体育部・進路指導部・特別支援教育部・管理部でそれぞれテーマを設けてきた。

　冒頭、猪股会長があいさつ。研究主題がことし最終年次を迎えたことや、全体で一堂に会して研究発表する全体研修会の重要性にふれ、「各部を中心に話し合った内容を共有するなど、研修を深めたい」と述べた。

　来賓あいさつでは、札幌市教委の引地秀美学校教育部長が登壇。各学校の学ぶ力育成プログラムに基づく取組について、「効率化や重点化、学校の強みを生かせる活動など取組を振り返り、よりよい教育活動の実現に向けたマネジメントに尽力してほしい」と呼びかけた。

◆研究部―協働的学びを育む教育課程編成を

　このあと、各部が研究発表。このうち研究部では、北陽中学校の倉賀野弘行校長と南が丘中学校の冨田明好校長が発表した。

　研究部では、「未来を拓き、社会を生き抜く力を確かに育む教育課程～自立を求め、協働が機能した学びを育む教育課程の編成と実施の深化」をテーマに研究を推進している。

　倉賀野校長は、自らが学ぼうとする意欲を育む取組で特に効果が認められる実践を挙げ、「特に少人数で行う学び合い学習は効果を上げている」「学習記録を書かせて自らの学びの姿を振り返らせるとともに、教師・保護者が助言を書き込んで学習習慣を促し、学習内容の定着を図ることが、身に付くことにつながり成就感を育み、学習意欲を喚起している」と報告した。

　また、冨田校長は三年間の研究を踏まえ、「自立を求め、協働が機能した学びを育む教育課程の編成を今後も重視していく必要がある」「学ぶ力の育成プログラムを活用した教育活動の工夫・改善の取組を今後も継続すること」「適切な評価を機能させ、豊かな心を育む教育活動の展開が今後の重要な課題となる」とまとめた。

(関係団体 2015-12-07付)