札幌市教委「道徳教育の充実」実践研究推進校・山の手南小3年の授業公開 正直で明るい心を育む(市町村 2015-12-22付)
札幌市立山の手南小公開授業
札幌市教委は十七日、札幌市立山の手南小学校(東間義孝校長)で札幌市研究開発事業「道徳教育の充実」実践研究推進校における授業公開を実施した。三年二組道徳「正直に明るい心で」(日向明日美教諭、児童数三三人)では、登場人物の立場に立って考えさせることで、間違ったときには正直な行動をとることの大切さに気づくことができるよう授業を展開した=写真=。
ことし三月の学習指導要領一部改訂によって、「特別の教科 道徳」が小学校で三十年度、中学校で三十一年度から完全実施される。こうした教育環境の変化を踏まえ、札幌市教委では、道徳教育のさらなる充実を図るため、小学校五校と中学校五校を研究協力校に指定。各学校では、道徳の時間の多様かつ効果的な指導方法の工夫に向けた授業実践を公開するほか、学習会を実施する。
加えて、研究推進校として指定した小学校一校、中学校の一校においても、授業実践を公開するとともに学習会を実施し、成果を普及・啓発することによって、各学校の実態に応じた道徳教育の充実を図る取組を推進することを目指している。
今回は山の手南小で授業公開と学習会を実施。三年二組道徳「正直に明るい心で」では、本時の目指す子どもの姿を「間違ったときには自分に正直な行動をとることの大切さに気づく」とした。
日向教諭は、正直な心とはどんな心かを問いかけた。児童は「本当のことを言う」「すぐに謝る」などと発表。このあと、日向教諭が資料「六セント半のおつり」の前半部分を朗読し、主人公のエイブが「客に六セント半も少ないおつりをあげてしまった」「とっくに日が暮れて外は寒い」など物語の内容について確認。児童がエイブの置かれている状況を把握できるよう配慮した。
おつりを間違えたエイブの気持ちを考えさせ、自分だったらどうするのか問いかけた。児童は、エイブの立場になって考え、「客が困ってしまうからすぐに返す」「外は寒く、風邪を引いてしまうからあとで返す」などと発表した。
このあと、資料の後半部分を朗読。なぜエイブが片道十㌔㍍の距離がある家まで「たった六セント半」のお金を届けたのか問いかけた。児童はエイブの気持ちに寄り添って考え、「客を困らせたくなかった」「間違ったらすぐに返さないといけないから」などと発表した。
本時の学習を振り返り、児童は「エイブみたいに正直に行動したい」「自分が間違っていたらすぐに謝りたい」などとまとめた。
(市町村 2015-12-22付)
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