学校規模適正化検討委が札幌市教委に　新設校と常盤中の小中一貫校化要望　モデル校指定の動き踏まえ

（市町村 2016-01-08付）

　地域・学校・行政等の関係者で構成する石山・芸術の森地域学校規模適正化検討委員会の芸術の森部会は、新設する方針が決まっている札幌市立石山東小学校・常盤小学校の統合校と常盤中との小中一貫校化を要望している。市教委では二十八年度から小中連携・一貫教育推進事業のモデル校を指定するなど、小中一貫教育の在り方を検討することにしており、同部会では、こうした動きを踏まえて統合校と常盤中を校舎分離型一貫校とするよう求めている。

　同委員会は、両校のほか石山小・石山南小を含めた四校について、保護者・地域・学校・行政が連携しながら学校規模適正化を進める上での課題を検討するため、二十六年七月に設置されたもの。二十七年二月には石山部会と芸術の森部会に分かれ、それぞれの課題について検討を進めている。芸術の森部会では、これまでの会議で、すでに統合する方針が固まっている石山東小と常盤小の新校舎を常盤中の隣接地に建設することや、統合校と常盤中が施設分離型での小中一貫校となるよう要望する方針を決定した。

　一方、市教委では、小中一貫教育の実施を目的とした義務教育学校を、新たな校種として盛り込む改正学校教育法が二十八年四月一日から施行されることから、小中連携・一貫教育推進事業を推進。今後、道外で実施している義務教育学校を担当者が視察するほか、二十八年度はモデル校を小・中学校一校ずつ指定する。

　二十九年度には市民や保護者、学校関係者、有識者などで構成される検討委員会を発足させ、モデル校の取組について成果の検証を行うほか、三十一年度までにモデル校を一組増やし、小中一貫教育の在り方について検討していく。

　市教委が小中一貫校を導入する方針が決まれば、同部会では統合校と常盤中の小中一貫校化を要望する。統合校については、必要な事業費が二十八年度予算に盛り込まれれば、調査設計に入る計画。事業が順調に進めば、三十二年度にも開校する予定となっている。

(市町村 2016-01-08付)