帯広市教委制作の絵本活用し初の道徳授業 お年寄りへの親切心養う 認知症テーマに帯広小で(市町村 2016-01-07付)
じゃがくまくんシリーズは全13作。今回は12作目を活用した
【帯広発】帯広市教委制作のじゃがくまくんシリーズ絵本を活用した道徳の授業が昨年十二月九日、帯広市立帯広小学校で行われた。全十三作の中から、認知症を題材にした『じゃがくまくんの子どもになったおばあちゃん』を活用。児童は、お年寄りと接する主人公の感情を考える学習を通して、お年寄りに対して親切に接する心を育んだ。
帯広市では、昨年度から保健福祉部高齢者福祉課が市内の小・中学校を対象に「認知症サポーター養成講座」を開催するなど、市全体で「認知症」に対する知識向上・共通理解を図ってきた。
こうした取組に合わせて市教委では、じゃがくまくん絵本を使った初めての授業で、「認知症」に焦点を当てた『じゃがくまくんの子どもになったおばあちゃん』を活用。子どもたちが認知症への理解を深めることや、身近なお年寄りに親切に接する心をもつことをねらった。
この日は、帯広小二年一組(新川里織教諭、児童数二七人)がこの絵本を活用した道徳の授業を展開=写真=。児童は、これまでに高齢者施設を訪問し、お年寄りと一緒に遊ぶなどして交流を深めている。本時では、こうした体験を踏まえて、お年寄りに温かい心で接し、親切にする心を育むことをねらった。
新川教諭は、施設の高齢者との交流や身近なお年寄りとのかかわりについて確認したあと、課題「お年寄りとの接し方を考えよう」を提示。その上で『じゃがくまくんの子どもになったおばあちゃん』を範読した。
児童は、物忘れが多くなったおばあちゃんや自分の小さかったころのビデオを見たじゃがくまくんの感情について考えた。
また、新川教諭は施設を訪問した時のことを振り返った上で、「きょうの学習を通して、お年寄りと接するとき、どうしたら良いか考えよう」と呼びかけると、子どもたちは「これからもっと優しく接したい」「困っているときには助けてあげたい」などと話していた。
帯広市教委の渋谷康治学校教育指導主事は「道徳の教科化に向けて、多くの学校でこの絵本を活用してもらえれば」と話している。
(市町村 2016-01-07付)
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