伝統衣装通し礼儀学ぶ　札幌市明園中が和装講座

（学校 2016-01-29付）

浴衣の着付け実習などを行った

　札幌市立明園中学校（中村邦彦校長）は二十一日、同校で和装講座を実施した。三年一組の生徒三十一人が参加。生徒たちは浴衣の着付け実習などを通して、日本古来の被服がもつ良さについて感じとっていた。

　同校では三年生家庭科の「衣生活」の一環として毎年和装講座を実施。今回、ＮＰＯ法人日本時代衣裳文化保存会の鈴木奈苗氏らが講師として指導した。

　はじめに鈴木氏が和装について講義した。着物について、成人式など特別な時に着ることにふれ、「着物は日本の民族衣装である」と説明。一千年以上前の平安時代から民族衣装があり、その例として十二単などを挙げた。

　また、着物について、「一着につき、だいたい蚕の繭二千七百個からできている」と説明。人々の生活は動植物の犠牲の上で成り立っていることにふれ、「命に対する感謝の気持ちをもってほしい」と呼びかけた。

　続いて、マナーやおもてなしについて講義。角度によって違う三段階の礼の仕方について説明したほか、実際に二人一組で礼の練習をした。

　浴衣の着付け実習では、鈴木氏が帯の巻き方など男女の浴衣の違いや注意点を説明。生徒たちは指導を受けながら実際に浴衣を着るなど直接日本の伝統文化にふれた＝写真＝。

　菊谷好子教諭は、日本の伝統文化にふれるとともに、「授業を通して、卒業を前に礼儀やマナーなどしっかり身に付けてほしい」と話していた。

　また、二十二・二十五・二十六日にも和装講座を行い、三年生全員が着物の着付けや礼儀について学んだ。

(学校 2016-01-29付)