札幌市教委健やかな身体育成プログラム　全小・中に作成求める　育成プラン２８年度版を２月中に配布

（市町村 2016-02-22付）

　札幌市教委は、全小中学校が二十八年度中に独自の「健やかな身体」育成プログラムを作成するよう求める方針を固めた。児童生徒の心身の健康の保持増進に向け、プログラムの実行で指導方法の充実など検証改善の確立を図っていくことがねらい。さっぽろっ子「健やかな身体」の育成プラン二十八年度版を二月中に配布し、市教委の取組や学校の取り組むべき方策を示すなどプログラム作成の啓発を図っていく。

　市教委は全小・中学校に対し、自校の児童生徒の体力・運動能力および健康の状況を踏まえ、各小・中学校には指導方法等を明確化し、改善に向けて具体的なプログラムを作成・実行するなど検証改善（ＰＤＣＡサイクル）の確立を図ることを求めている。

　二月中に配布予定のさっぽろっ子「健やかな身体」の育成プランでは、幼稚園教育要領と学習指導要領総則から目標を「生涯を通じて運動に親しむための基礎を培うとともに積極的に心身の健康の保持増進を図る資質や能力の育成」と設定。「運動・スポーツへの興味・関心」「運動の仕方や健康・安全等について自ら考えたり工夫したりする力」「運動の技能や体力および健康に生活するための知識と実践力」を育てたい力としている。

　学校が取り組むポイントとして、①運動の質の向上②運動の日常化③家庭・地域との連携―の三点を提示。体育授業の充実のほか、休み時間や学校外での運動、外部での運動時の連携などを求める。

　また、「体力・運動能力の向上」「部活動の活性化」「食育の推進」「性に関する指導の充実」「基本的生活習慣の確立」の五つの項目を提示し、それぞれの課題を整理するほか、改善策の具体化を求める。

　五つの項目では市教委の今後の取組として、雪中ラグビーなど新たな運動メニューの開発、特別外部指導者活用事業の推進、健康三原則と言われる運動・食事・睡眠の大切さを啓発していくなどの方針を示す。

　各スポーツ団体や大学、医師会などと協力した取組も今後重要となってくることから、関係機関や家庭・地域と連携し、体制づくりを図っていくことも記す。

　市教委では、二月中に市内全幼稚園・小・中学校、高校、特別支援学校等にさっぽろっ子「健やかな身体」の育成プラン二十八年度版を配布する予定。市内全小・中学校に対し、二十八年度末までに独自の「健やかな身体」育成プログラムを作成するよう求める。

(市町村 2016-02-22付)