札幌らしい特色ある学校教育推進事業　今後の方向性を検討　研究の成果や課題を共有

（市町村 2016-02-19付）

研究実践校２３校・１園が出席

　札幌市教委は十七日、市教委会議室で「二十七年度札幌らしい特色ある学校教育推進事業」第二回研究実践校連絡会議兼推進検討プロジェクト会議を開催した＝写真＝。「雪・環境・読書」の各テーマを研究してきた研究実践校二十三校・一園が集まり、これまでの研究の成果や課題を共有。事業のさらなる充実を図るため、今後の方向性を検討した。

　はじめに各テーマごとの会議を実施。各学校が取組報告を行ったほか、成果や課題、今後の充実に向けて協議した。

　全体会でははじめに教育課程担当課の渋谷一典企画担当係長があいさつ。「雪・環境・読書は、知・徳・体の調和のとれた学びを推進していく中核をなすもの。学びの充実に向けて、創意工夫ある取組をお願いしたい」と呼びかけた。

　このあと、テーマごとに成果と課題を発表。「太陽光パネル活用等に関する学習活動研究実践校」では光電池など身近なものから学び、太陽光パネルへと学習を発展させて環境問題を考えさせるといった取組の成果を報告。「地域や保護者へ活動を発信する」ことなどの課題を挙げた。

　「地域・外部人材を活用した自然環境に関する学習活動研究実践校」は、各校の地域性など特色を生かした実践をしていることにふれ、「今後小・中学校・高校といった発達段階でどうつなげていくかが課題」と述べていた。

　「雪に関する教育課程研究実践校」は、体力向上や社会性など雪の可能性や、外部人材の大切さを指摘。「休日や放課後の活動が多いことから、安全面など保護者・地域との連携・発信が必要」と課題を挙げた。

　「図書館モデル公開授業研究実践校」では、中央図書館で調べ学習や本の探し方について学んだと話し、地域・学校図書館での活用方法を課題に挙げた。

　「幼稚園・学校での図書館活用授業研究実践校」は、国語・古典での図書館活用や、高校でデジタル絵本を作成し、「小学校で読み聞かせを行うなど児童生徒と図書館・本との距離が近づいている」と成果を報告。保護者や地域との協力、教育課程にどう位置付けていくかを課題に挙げた。

　このあと、小林明弘指導主事が今後の取組の充実に向けて課題を整理。目指す姿として、「雪」では地域・保護者とのつながり、「環境」では学びを自分事にして行動化すること、「読書」では子どもの図書館活用力を高めることとまとめた。

(市町村 2016-02-19付)