命大切にする指導を　全市立学校・園に通知発出―札幌市教委

（市町村 2016-03-18付）

　札幌市教委は、「命を大切にする指導の充実および学年末から新学期にかけての幼児児童生徒の指導について」の通知を全市立学校・園に発出した。命を大切にする指導の充実を求めたほか、三つの重点を提示。「家庭や地域、関係機関等と連携を図った指導を一層充実させてほしい」と呼びかけている。

　学年末から新学期にかけては、進級や入学など子どもにとって希望に胸をはずませる時期だが、緊張感から精神的に不安定となる場合もあり、きめ細かな配慮が必要と指摘。子どもが発するわずかな変化やサインに気づく体制を整えるとともに、気軽に相談できる体制を充実させることで不安や悩みに対して早期に対応するよう求めている。

　また、学校や家庭・地域において、子どもの様子を交流し、見守りを強化するなど組織的な体制で重点的に対応するよう呼びかけている。

　指導の重点では、①学年末から新学期にかけての指導②問題行動等に対する指導③いじめ、児童虐待、不登校への取組―の三つを提示した。

　①の学年末における指導では、「子どもがこれまでの生活を振り返り、満足感や成就感をもって一年を終えることができるよう、個に応じたきめ細かな指導に努めるとともに、校種間相互および関係機関との連携を図る」などと求めた。

　また、新学期における指導では、「子どもの望ましい生活習慣の形成を図るために、規則正しい生活のリズムを身に付けることができるよう指導する」など四点を示した。

　②では、「暴力行為の防止」「薬物等の乱用、喫煙・飲酒の防止」「安全なインターネット利用にかかる指導」などを求めた。

　③のいじめの防止・早期発見・いじめに対する措置では、「いじめは絶対に許されないとの認識に立ち、様々な視点からの子ども理解と情報共有を行い、日常生活のあらゆる機会を通して、いじめの問題の未然防止・早期発見・早期対応と暴力否定の態度を養う」など三つを示した。

(市町村 2016-03-18付)